この記事を読むのに必要な時間は約6分です。
消毒液としてよく耳にするオキシドールとエタノール。
同じ消毒効果のある液体ですが、オキシドールとエタノールは全く別の成分で作られています。
そこで今回は、オキシドールとエタノールの違いと様々な使用方法をまとめました。
用途を分けてより効果的に使ってくださいね!
このページの目次
オキシドールとエタノールの違い
オキシドールとエタノールは消毒薬として一般的です。
実は全く違う成分からできています。
オキシドールとエタノールの順番にご紹介します。
オキシドールについて
オキシドールは、過酸化水素水とも呼ばれています。
主に工業プラントで生産されていて、化学物質から取り出されています。
過酸化水素は劇物で、高濃度で皮膚に付くと皮膚が急激に酸化して痛みを伴いながら白く変色します。
濃度を3%にして水溶液に薄めたのが、市販されている物がオキシドールです。
オキシドールは主に医療用の消毒剤として使われています。
医療機材の消毒から、傷口の消毒まで幅広く利用されていて、薄めて使用することで口の中の消毒などにも使われます。
エタノールについて
エタノールは主にデンプンやハチミツをアルコール発酵させて作られています。
別名を酒精(シュセイ)とも言い、お酒に含まれている成分です。
エタノールは水や油に溶けやすく、揮発性のある消毒液です。
「消毒用エタノール」と「無水エタノール」が販売されており、無水エタノールには殺菌効果がありません。
無水エタノールを精製水で80%の濃度に薄めたものが消毒用エタノールです。
無水エタノールには殺菌効果はありませんが、洗浄力はが高く、掃除に効果的に使うことができます。
オキシドールの効果的な利用法!
オキシドールを上手に生活に取り入れると様々なことに使うことができます。
オキシドールは一般的に薬局やドラッグストアでも販売されています。
オキシドールを消毒液として使う!
オキシドールの一般的な使用方法です。
ケガをしてしまったときにオキシドールで消毒すると、傷口から異物を除去する働きや、細菌やウイルスを殺滅する効果があります。
オキシドールで口臭対策や虫歯予防!
オキシドールを10倍ほどに薄めてうがいをすると、口腔内の殺菌効果があります。
口腔内を殺菌することで、口臭予防にもなり、歯周病や歯肉炎の消毒、更に口内炎の消毒にも効果があります。
また、その効果の持続時間は10時間も保つことができるといわれています。
※オキシドールでうがいをする際は誤飲しないよう十分に注意してください。
また、長期間使い続けると口の中の皮膚が弱くなります。
オキシドールで染み抜きや漂白!
オキシドールを3倍に薄め、アンモニア水を5滴ほど加えよく混ぜることで漂白液を手作りすることができます。
この漂白液をスプレーボトルなどに移して衣類の黄ばみやシミなどを漂白することができます。
※オキシドールを染み抜きなどに使用する際は充分に換気してください。
オキシドールは水虫にも効果的!
オキシドールは水虫の菌を殺菌することが出来ます。
しかし、皮膚の奥深い部分の菌には届かないため、普段履いている靴やスリッパなどの消毒に有効です。
オキシドールで風邪やインフルエンザの予防!
オキシドールを耳に10滴ほど垂らし、数分後に綿棒で掃除をします。
そうすると鼻腔周辺のバクテリアを殺菌することができます。
風邪やインフルエンザの予防、また風邪の引き始めにも効果があります。
エタノールの効果的な利用法!
エタノールも上手に生活に取り入れるといろいろなところで活躍します。
エタノールもオキシドールと同じく、薬局やドラッグストアで購入することができます。
エタノールで調理器具などの消毒!
消毒用エタノールを冷蔵庫や調理器具などに吹きかけるとカビ予防になります。
また食中毒の予防にも効果的です。
エタノールで油汚れの掃除
消毒用エタノールは油汚れに効果的です。
コンロや換気扇などキッチン周りの掃除に便利です。
エタノールで浴室のピンクのヌルヌルの掃除!
ピンクの汚れは実はカビではなく「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌です。
この菌を放置していると黒カビの原因になります。
ピンクのうちに消毒用エタノールで除去することができます。
見つけたら早めに綺麗にしてくださいね!
エタノールでテレビやパソコンの電子機器の掃除!
揮発性が高く、水分を含まない無水エタノールは電子機器の掃除に最適です。
パソコンの汚れや手あかなども綺麗に拭き取ることができます。
エタノールで窓ガラスの掃除
無水エタノールは洗浄力があり、水分も含まれていないため窓に水滴が残りません。
無水エタノールを使って窓ガラスを拭くと、乾拭きを何度もせずに綺麗なガラスに仕上げることができます。
車の窓ガラスの掃除や窓ふきに無水エタノールがオススメです。
エタノールで掃除する時の注意点
無水エタノールを掃除使用する際は、手の油分を持っていかれます。
ゴム手袋などをして掃除をするようにしてください。
また、エタノールは引火しやすく危険です。
コンロの掃除の際は、必ず消毒用エタノールを使用し、掃除中は火気厳禁を徹底してください。
使用中は充分に換気して使うようにしてください。
まとめ
身近なオキシドールとエタノールですが、実は成分や使用方法が違います。
基本的に人体の殺菌・消毒用に使われるのがオキシドール。
掃除やキッチン周辺の殺菌・消毒にはエタノールが効果的です。
それぞれの特性を理解して賢く生活に取り入れて、ウイルス対策や掃除に役立ててください。
オキシドールもエタノールも使い方を間違えると大変危険です。
安全な場所に保存して、使用上の注意をよく読み正しく使用するようにしてください。