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書類や昔の通知表などで目にする「甲」「乙」「丙」の表記や、何かを比べる時などに使う”甲乙付け難い”どの「甲乙」。
普段はあまり使う機会はありません。
「甲乙丙」は十干(じっかん)と呼ばれ、昔は数を表現する時に使われていました。
そこで今回は、甲乙丙の続き覚え方、意味についてまとめました。
甲乙丙(十干)の続き
甲乙丙の続きは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸です。
読み方は、
甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)
己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)
です。
甲乙丙(十干)の覚え方
甲乙丙の十干は語呂合わせで覚えるのが一般的です。
よく使う、甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)の4つは頑張って覚えてください。
その続きの戊(ぼ)己(き)庚(こう)辛(しん)壬(じん)癸(き)は「簿記更新時期(ぼきこうしんじき)」と覚えるとおぼえやすいです。
壬(じん)だけは(じ)と略して覚える必要があります。
その他はそのまま覚えることが出来ます。
「甲乙丙丁簿記更新時期(こうおつへいていぼきこうしんじき)」と覚えておくとスムーズに覚えられます。
他にも、1、2、3、4やA、B、C、Dなどのように何かに順番を付ける際などに甲乙丙丁を数字やアルファベットの代わりに使うようにすると自然と順番を覚えることができますよ。
最初は慣れませんが、慣れてくると数字やアルファベットのように自然に出てくるようになります。
一昔前までは普通に日常生活で使っていた時代もありました。
甲乙丙(十干)の意味
甲乙丙の十干は10個の集合体で出来ています。
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10個です。
元々は古代中国の文化である陰陽五行説に則った観念とされています。
中国では世界が木・火・土・金・水の5つの要素で出来ているとされていました。
更にその5つは陰と陽(兄と弟)に別れていると考えられていました。
それぞれに別の読み方があり、また意味も異なります。
甲乙丙(十干)のそれぞれの意味
「甲」きのえ → 木の兄
芽が成長していく様を意味している。
草木が芽吹くことを表している。
「乙」きのと → 木の弟
陽が十分に伸びきっていない状態を表している。
「丙」ひのえ → 火の兄
陽が伸びきって、奮い立っている状態を表している。
「丁」ひのと → 火の弟
陽が奮い立ったあと、満ち溢れていく状態を表している。
「戊」つちのえ → 土の兄
陽の気質による分化繁栄の状態を表している。
「己」つちのと → 土の弟
分化繁栄にあたり、分散を防ぐ統制作用を表している。
「庚」かのえ → 金の兄
陰の気質を表している。
結実、形成という意味を表している。
「辛」かのと → 金の弟
陰の気質による、統制を表している。
「壬」みずのえ → 水の兄
陽気を下に宿す意味を表している。
「癸」みずのと → 水の弟
生命の終わりを表していて、更に新しい生命が成長していくのを待機している状態を表している。
十干にはそれぞれに重要な意味があり主に中国で大切にされていました。
干支(えと)と十干の関係
干支(えと)と聞くと思い浮かべるのは十二支ですよね?
実際の干支は十干と十二支を掛け合わしたことを指しています。
十干と十二支をかけ合わせた60種類に分ける事ができます。
この事から60歳を迎えると干支が1周かえる(還る)ことで還暦と言われています。
普段はあまり耳にすることがありませんが、干支というと2018年は戌年ですがもっと詳しくは戊戌(つちのえいぬ)の年です。
干支を一番よく使うのは節分の恵方巻きを食べる方向です。
恵方は十干と十二支をかけ合わせた干支の方角を向いて食べています。
甲子園球場の”甲子(きのえね)”も60年の始まりの年に完成したことから名付けられています。
風水などでもよく用いられます。
1924年から2043年までの干支の一覧
十干と十二支をかけ合わせた干支の一覧です。
十干:子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
十二支:子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
西暦 | 干支 | 西暦 | 干支 | 西暦 | 干支 | 西暦 | 干支 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1924 | 甲子 | 1954 | 甲午 | 1984 | 甲子 | 2014 | 甲午 |
1925 | 乙丑 | 1955 | 乙未 | 1985 | 乙丑 | 2015 | 乙未 |
1926 | 丙寅 | 1956 | 丙申 | 1986 | 丙寅 | 2016 | 丙申 |
1927 | 丁卯 | 1957 | 丁酉 | 1987 | 丁卯 | 2017 | 丁酉 |
1928 | 戊辰 | 1958 | 戊戌 | 1988 | 戊辰 | 2018 | 戊戌 |
1929 | 己巳 | 1959 | 己亥 | 1989 | 己巳 | 2019 | 己亥 |
1930 | 庚午 | 1960 | 庚子 | 1990 | 庚午 | 2020 | 庚子 |
1931 | 辛未 | 1961 | 辛丑 | 1991 | 辛未 | 2021 | 辛丑 |
1932 | 壬申 | 1962 | 壬寅 | 1992 | 壬申 | 2022 | 壬寅 |
1933 | 癸酉 | 1963 | 癸卯 | 1993 | 癸酉 | 2023 | 癸卯 |
1934 | 甲戌 | 1964 | 甲辰 | 1994 | 甲戌 | 2024 | 甲辰 |
1935 | 乙亥 | 1965 | 乙巳 | 1995 | 乙亥 | 2025 | 乙巳 |
1936 | 丙子 | 1966 | 丙午 | 1996 | 丙子 | 2026 | 丙午 |
1937 | 丁丑 | 1967 | 丁未 | 1997 | 丁丑 | 2027 | 丁未 |
1938 | 戊寅 | 1968 | 戊申 | 1998 | 戊寅 | 2028 | 戊申 |
1939 | 己卯 | 1969 | 己酉 | 1999 | 己卯 | 2029 | 己酉 |
1940 | 庚辰 | 1970 | 庚戌 | 2000 | 庚辰 | 2030 | 庚戌 |
1941 | 辛巳 | 1971 | 辛亥 | 2001 | 辛巳 | 2031 | 辛亥 |
1942 | 壬午 | 1972 | 壬子 | 2002 | 壬午 | 2032 | 壬子 |
1943 | 癸未 | 1973 | 癸丑 | 2003 | 癸未 | 2033 | 癸丑 |
1944 | 甲申 | 1974 | 甲寅 | 2004 | 甲申 | 2034 | 甲寅 |
1945 | 乙酉 | 1975 | 乙卯 | 2005 | 乙酉 | 2035 | 乙卯 |
1946 | 丙戌 | 1976 | 丙辰 | 2006 | 丙戌 | 2036 | 丙辰 |
1947 | 丁亥 | 1977 | 丁巳 | 2007 | 丁亥 | 2037 | 丁巳 |
1948 | 戊子 | 1978 | 戊午 | 2008 | 戊子 | 2038 | 戊午 |
1949 | 己丑 | 1979 | 己未 | 2009 | 己丑 | 2039 | 己未 |
1950 | 庚寅 | 1980 | 庚申 | 2010 | 庚寅 | 2040 | 庚申 |
1951 | 辛卯 | 1981 | 辛酉 | 2011 | 辛卯 | 2041 | 辛酉 |
1952 | 壬辰 | 1982 | 壬戌 | 2012 | 壬辰 | 2042 | 壬戌 |
1953 | 癸巳 | 1983 | 癸亥 | 2013 | 癸巳 | 2043 | 癸亥 |
まとめ
甲乙丙の続きは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸です。
覚えるコツは語呂合わせで覚えることです。
甲乙丙丁簿記更新時期(こうおつへいちょうぼきこうしんじき)と覚えると順番通りに覚えることができます。
漢字も覚えなければなりませんが、順番を先に覚えることで頭に入りやすくなります。
昔は一般的に数字やアルファベットのように使われていました。
数字やアルファベットの代わりとして使うようにすると最初はとまどいますが、慣れてくると使いこなせるようになります。
もともと十干(じっかん)は中国の陰陽五行説に則った観念とされています。
それぞれに読み方と意味が込められていて、とても大切にされていました。
また干支は十干と十二支の事を指し、60種類に分かれています。
そのため、60歳を迎えると干支が1周まわって還ることから還暦と呼ばれるようになりました。
十干を暗記する際はぜひ参考にして、付随する情報も知っておくと覚えやすいですよ。