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スポーツニュースを見ていて、日本人メジャーリーガーがいつもと違うユニフォームを着ていて驚きましたか?
実はメジャーリーグでは1シーズンに5回特別なユニフォームを着用する日があるんです!
その日はメジャーリーグ全30球団がスペシャルイベントユニフォームを着用して試合が行われます。
そこで今回はメジャーリーグのスペシャルイベントユニフォームについてまとめました。
このページの目次
メジャーリーグでユニフォームが迷彩やピンク色なのはなぜ?
メジャーリーグでは年に5回普段と違うスペシャルイベントユニフォームを着用して試合を行う日があります。
- 迷彩柄や緑色のユニフォーム
- ピンク色のユニフォーム
- 水色のユニフォーム
- 赤と青と白のユニフォーム
- 背番号が42のユニフォーム
の5つのイベントが設けられています。
迷彩柄や緑色のユニフォーム
5月の最終月曜日とその前日2日は迷彩柄や緑色のユニフォームを着て試合を行います。
メモリアルデーウィークエンドと呼ばれています。
5月の最終月曜日はアメリカではメモリアルデーという祝日で、”戦没将兵追悼記念日”となっています。
戦争で亡くなったアメリカ合衆国の兵士を追悼する日です。
戦没者に敬意を表して迷彩柄や緑色のユニフォームが着用されます。
ピンク色のユニフォーム
5月第2日曜日にはピンク色のユニフォームを着て試合を行います。
アメリカでも日本と同じく5月第2日曜日は母の日です。
母の日には女性特有の乳がん検診の啓発キャンペーンで使われているピンクリボンの”ピンク”がユニフォームのデザインに取り入れられます。
メジャーリーガーとして生んでくれた母親に感謝し、愛情を再確認するためにピンク色のユニフォームが着用されます。
また、乳がんの理解や検診を促進するのに役立っています。
この日の着用するレプリカユニフォーム、靴下、キャップなどの利益は乳がん関連の財団へ寄付されます。
水色のユニフォーム
6月第3日曜日には水色のユニフォームを着て試合を行います。
日本と同じくアメリカでも6月第3日曜日は父の日です。
父の日では男性特有の前立腺がんの啓発キャンペーンで使われているライトブルーリボンの”水色”がユニフォームのデザインに取り入れられます。
メジャーリーガーに育ててくれた父親に感謝し、父への愛情を再確認するために水色のユニフォームが着用されます。
また、前立腺がんの理解や啓発に役立っています。
この日の着用するレプリカユニフォーム、靴下、キャップなどの利益は前立腺がん財団などへ寄付されます。
赤と青と白のユニフォーム
7月4日とその前日2日は赤と青と白の星条旗をモチーフとしたユニフォームを着て試合が行われます。
インディペンデンスデー・ウィークエンドと呼ばれています。
7月4日はインディペンデンスデーという祝日で”アメリカ独立記念日”になります。
アメリカの星条旗の色から赤と青と白のユニフォームがデザインされます。
独立記念日のお祝いとして特別なユニフォームになっています。
背番号が42のユニフォーム
4月15日は毎年選手やコーチ全員が背番号42番のユニフォームを着用して試合が行われます。
ジャッキー・ロビンソンデーと呼ばれています。
ジャッキー・ロビンソンはメジャーリーガーとして初めてのアフリカ系アメリカ人の選手です。
1947年4月15日に初めて試合に出場した日を記念してジャッキー・ロビンソンデーとしています。
この日に刺繍されるジャッキー・ロビンソンの”42”ロゴのライセンス料は全て人種差別撤廃運動を行うジャッキー・ロビンソン財団へと寄付されます。
ジャッキー・ロビンソンとは?
ジャッキー・ロビンソンはそれまで有色人種への差別意識が強く、白人の選手のみで行われていたメジャーリーグに新しい歴史をもたらした選手です。
メジャーリーグではジャッキー・ロビンソンに敬意を表して彼の背番号42番を全球団が永久欠番としています。
そのため、プロ野球の外国人選手がメジャーリーグで付けることができない背番号42番を付けることが多々あります。
日本人選手がメジャーリーグで活躍できるのもジャッキー・ロビンソンが切り開いたと言っても過言ではありません。
映画「42 世界を変えた男」
ジャッキー・ロビンソンを描いた映画「42 世界を変えた男」が2013年に公開されています。
感動的な映画で、当時のメジャーリーグの人種差別への偏見が上手に描写されています。
42 世界を変えた男公式サイトへのリンク(英語)
スペシャルイベントユニフォームの順番
スペシャルイベントユニフォームが着用される順番は、
- 4月15日 ジャッキーロビンソンデー
- 5月第2日曜日 母の日
- 5月最終土曜日~日曜日 メモリアルデー・ウィークエンド
- 6月第3日曜日 父の日
- 7月4日と前日2日 インディペンデンスデー・ウィークエンド
となっています。
また、過去には8月の最終金曜日から日曜日にかけてプレイヤーズ・ウィークエンドを開催したことがあります。
プレイヤーズ・ウィークエンドのユニフォーム
プレイヤーズ・ウィークエンドでは、選手の名前が全てあだ名で背中に入れられました。
ユニフォームも少年野球のユニフォームからイメージされた黄色やオレンジなどの派手な色が採用されました。
成長してメジャーリーグでプレーすることができた全ての人への感謝が込められています。
特別なのはユニフォームだけじゃない?
ユニフォームや靴下、帽子以外にもスペシャルイベントユニフォームの日には特別な物が使われています。
野球に欠かせないボールもユニフォームと合わせた特別な色の刺繍やプリントがされています。
また、選手のバットも母の日にはピンク色が使われます。
選手によってはその日のために特別なグローブやリストバンドなどを使用する選手もいます。
なぜ全球団で統一できるか
メジャーリーグでは全30球団のユニフォームや靴下、帽子を供給する会社が決まっています。
- ユニフォームはマジェスティック
- 靴下はスタンス
- 帽子はニューエラ
が独占契約を結んでいます。
そのため、メジャーリーグ主催して、各メーカーがスペシャルイベントユニフォームを準備することできます。
2020年からユニフォームはアンダーアーマーへと変更される予定です。
マジェスティック公式サイト(英語・日本語)
スタンス公式サイト(英語・日本語)
ニューエラ公式サイト(英語・日本語)
アンダーアーマー公式サイト(英語・日本語)
スペシャルイベントユニフォームを購入するには
スペシャルイベントユニフォームや帽子を日本で購入することもできます。
楽天やAMAZON、ヤフーショッピングなどで輸入販売をお店や、メジャーリーグの公式通販から輸入することができます。
4大メジャースポーツグッズを豊富に取り扱う”SELECTION”ではスペシャルイベントユニフォームの予約や販売も行っています。
また、英語サイトですがメジャーリーグの公式通販サイトからも購入できます。
SELECTIONのメジャーリーググッズ販売ページ
メジャーリーグの公式通販サイト(英語)
球団によっては他にも特別なユニフォームが!
球団によっては地元の記念日などにも特別なユニフォームを着用する日があります。
復刻ユニフォームや、地元に根付いたモチーフが採用されることが多いです。
過去に大きな海軍基地があるサンディエゴではパドレスのユニフォーム全体をカモフラージュ柄にしたり、アイルランド系移民の多いボストンではレッドソックスが緑色のユニフォームで試合をしたこともありました。
また、3月17日のには一部の球団でアイルランドの祝日セントパトリックデーを記念した緑色のキャンプ用ユニフォームでオープン戦(スプリング・トレーニング)などを行っています。
セントパトリックはアイルランドに広めた聖人で、アメリカではこの日に緑色のアイテムを着用する習慣があります。
トロント・ブルージェイズだけ少しデザインが違う?
メジャーリーグで唯一カナダに本拠地を置くトロント・ブルジェイズはアメリカの祝日メモリアル・ウィークエンドやインディペンデンスデー・ウィークエンドでは少し違ったデザインが採用されています。
過去には、メモリアルデーの帽子に刺繍されるアメリカ軍の「陸軍」「海軍」「空軍」「海兵隊」「沿岸警備隊」を意味する5つの星が、カナダ軍の「陸軍」「海軍」「空軍」「統合作戦軍」の4つのメイプルリーフで刺繍されたことがありました。
また、迷彩柄にカナダ軍の迷彩柄を採用したこともあります。
インディペンデンスデーでは星条旗の星ではなくカナダ国旗のメイプルリーフがデザインに使用されます。
1年間に数試合しか行わないイベントですが細かいところまでこだわってデザインが考えられています。
アメリカの祝日を祝うユニフォームでは、カナダに本拠地を置くトロント・ブルージェイズだけ特別な配慮がされているのも素敵ですね。
まとめ
メジャーリーグでは1シーズンに5回特別なユニフォームを着用する日があります。
- 4月15日 ジャッキーロビンソンデ
(全ての選手コーチが背番号42番)
- 5月第2日曜日 母の日
(ピンク色のユニフォーム)
- 5月最終土曜日~日曜日 メモリアルデー・ウィークエンド
(迷彩や緑色のユニフォーム)
- 6月第3日曜日 父の日
(水色のユニフォーム)
- 7月4日と前日2日 インディペンデンスデー・ウィークエンド
(赤と青と白の星条旗カラーのユニフォーム)
の5回です。
各スペシャルイベントデーではテーマが決まっています。
全球団統一で行えるのは、メジャーリーグの公式サプライヤーが全球団に特別なユニフォームや靴下、帽子が供給できるからです。
日本でもスペシャルイベントデーのユニフォームなどを通販で購入することができます。
また、球団によってはメジャーリーグとは別に特別なユニフォームで試合を行うことがあります。
メジャーリーグを観に行く機会があればスペシャルイベントデーを狙って行くのも面白いかも知れません。
その日しか販売されていないグッズなどもあるみたいですよ!
当サイトのメジャーリーグに関する記事
補足:スペシャルイベントユニフォームなどの寄付先
スペシャルイベントユニフォームなどのグッズ販売の利益が寄付される団体をまとめました。
ジャッキー・ロビンソン財団公式サイト(英語)- Jackie Robinson Foundation
スーザン・G・コーメン・フォー・ザ・キュア財団(英語)- Susan G. Komen
前立腺がん財団(英語)- Prostate Cancer Foundation
ショー・ビジネス財団のがん基金(英語) – Stand Up To Cancer
コメント
“緑色”ならばあるけれど、“黄緑色”のユニフォームって、MLBに限らずアメリカの主要なプロスポーツでは忌避されていますよね。ピンク色ですら使われることがあるのに。
黄緑色を使わないのは「芝の色と被って目立たないから」では無いみたいだし…
(芝の上で競技しないNBAやNHLも黄緑色を使わないので。さらに言えば、NHLの各球団は白いリンクの上で白いユニフォームを着ているので「目立たない」説は否定できると思われる)
何か黄緑色を使ってはならない理由でもあるんでしょうかね?
って過去にもあちこちで書いているのですが、常に無視されていますww
JiNGGA 様
コメント頂きありがとうございます。
管理人です。
確かに黄緑色のユニフォームのチームはありませんね!
あまり気にしたことがありませんでした。
アメリカのGoogleで”Sports Uniform Lime green” や “MLB Uniform Light green”などで調べてみたのですが、あまり有力な情報は得ることができませんでした。
申し訳ありませんが、私も分かりかねます。
お役に立てず申し訳ございません。