トリュフはなぜ珍味なのか?トリュフのあれこれ

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トリュフが世界三大珍味として知られているのはご存知ですよね!?

高級で珍味と呼ばれていて、なかなか食べることのないトリュフですが、近頃では手軽なお店でトリュフを食べられるようになってきました。

では一体なぜ、トリュフは珍味なのでしょうか?

そこで、今回は世界三大珍味のトリュフについてまとめました。

トリュフはなぜ珍味なのか?

黒トリュフのイラスト

トリュフの詳しい生態ははっきりと分かっていません

人工栽培が難しく、自生しているトリュフを一定の地域の決まった場所短い期間で採るしかありません。

また、トリュフは地中に生えていて、見つけることも難しいです。

だからトリュフは希少価値が高く滅多に食べられないため、珍味とされています。

世界三大珍味のトリュフの味と香り

白トリュフのイラスト

トリュフを食べた事がある方や美食の方はトリュフの味と香りはもちろんご存知かと思います。

まだ食べた事ない方や、食べてみたい方に分かりにくいかも知れませんが、文章で味と香りをまとめました。

トリュフの味

トリュフの味には様々な意見がありました。

「生のマッシュルームを食べた感じ。」

「クセのある旨味があって食べるとやみつきになってくる。」

「プロパンガスの染みたスポンジのような味。」

「味はない。」

味を期待して食べると、あまりおいしくなさそうな意見が多かったです。

トリュフの香り

トリュフは味よりも香りを楽しむ食べ物です。

香りに付いては、

「甘い腐敗臭。」

「独特なキノコの香り。」

「足の臭くない人の足のにおい。」

「土のような香り。」

「ガソリンやガス漏れのような香り。」

などの意見がありました。

香りの感想を聞いてもあまり美味しいイメージがわきません。

料理は他の食材とのバランスが大切です。

主にトリュフは料理のアクセントに使われる食材です。

トリュフだけで食べたり、楽しんだりするものではありません。

トリュフの調理方法

トリュフの缶詰のイラスト

トリュフは香りの強いため、大量に使われることはほとんどありません。

香り付けとして、生のまま薄くスライスして料理に乗せたり、細かく刻んで混ぜ込んだりして使用されます。

生以外では、加熱してソースに入れたり蒸して缶詰に保存すると1年中使うことができます。

また、トリュフエッグといい、トリュフと卵を一緒の容器に入れて封をします。

2時間後にトリュフを取り出した卵からオムレツを作ると、トリュフの香りがするオムレツができます。

他にも、トリュフを保存するためにオリーブオイルに漬けることがあります。

トリュフの入ったオリーブオイルはトリュフオイルと呼ばれ、かすかにトリュフの香りが移っており、フランス料理などに使われます。

世界三大珍味のトリュフとは?

トリュフはキノコの一種のイラスト

そもそもトリュフとはなんなのでしょうか?

トリュフはキノコの一種です。

正式名称はセイヨウショウロ(西洋松露)と言います。

子嚢菌門(しのうきんもん)のセイヨウショウロ科セイヨウショウロ属に属します。

セイヨウショウロの子実体(しじつたい )のことをトリュフと呼んでいます。

子実体とは、キノコが胞子を作る部分で、人間が食べているキノコの部位のことです。

トリュフの種類

トリュフには黒トリュフと白トリュフの2種類があります。

黒トリュフ

フランス産の黒トリュフは「黒いダイヤ」と呼ばれるています。

黒トリュフの多くはフランス産で、フランス南西部のペリゴール産のトリュフが高級黒トリュフの代名詞です。

平地の乾いた石灰質の土の中で見つけることができます。

収穫時期は12月下旬の霜の降りる時期から2月末までです。

黒トリュフは加熱調理すると保存することができます。

値段は生の黒トリュフの場合は100gあたり約4万円前後です。

白トリュフ

白トリュフはイタリア産で、イタリー半島のアペニン山脈で良く採れます。

最高級品は北イタリアのピエモンテ州アルバ産です。

なだらかな傾斜地の粘土質の土の中で見つけることができます。

収穫時期はフランス産の黒トリュフよりも早い10月下旬から11月末までです。

黒トリュフとは違い、収穫時期が短く保存も効きません

そのため、ほとんど生で食べられています。

トリュフの中でも珍味なのは白トリュフで、香りも黒トリュフより強いです。

値段は100gあたり約10万円前後です。

他の種類のトリュフ

実はトリュフは他にもたくさんの種類があります。

世界十数か国で30種類以上発見されています。

日本にもトリュフは生息していて、クロアミメセイヨウショウロというヨーロッパにも生えている夏トリュフと呼ばれているトリュフや、イボセイヨウショウロという中国にも生えているトリュフの近縁種を採取することができます。

近縁種のうちの2種類は日本初の新種のトリュフだということが分かり、ホンセイヨウショウロとウスキセイヨウショウロと名づけられました。

手頃な価格でトリュフが食べられるときは、大半が中国産の黒トリュフで、100gあたり約4千円前後のトリュフです。

ヨーロッパ産の高級トリュフと比べるとあまり香りがありません。

トリュフの探し方

豚のイラスト

トリュフは地中に埋もれていますが香りが強いため、香りを頼りに探して採取します。

メス豚を使って探す方法が有名ですが、犬や蝿(はえ)や人の鼻で探すこともあります。

面白い方法には麦の一種を植えて探すこともあります。

トリュフが育つ場所には他の草が生えません。

それを利用してトリュフがありそうな場所に麦の種をまき、麦が枯れて育っていない場所を掘り出す方法です。

トリュフの歴史

トリュフの歴史ははっきりしていません。

古代ギリシャ時代に、健康維持のためにトリュフを食べるとピタゴラス記してあり、1世紀前後の料理本にトリュフ料理が出ていました。

しかし、現在のトリュフではなく”テルファス”という別の食用キノコの説もあります。

中世になるとトリュフは食材としてあまり使われなくなり、媚薬的な扱いでした。

トリュフが盛んに料理に使われるようになったのは14世紀に入ってからです。

フランス料理ではトリュフつぶして、肉汁と和えて肉料理にかけたり、牛乳とバターとトリュフを合わせたものを野菜にかけたりしていました。

主にソースとしての使われ方が広まり、人気でした。

現在のトリュフの使われ方の起源は14世紀頃のフランス料理にルーツがあるとされています。

まとめ

トリュフはなかなか採れないキノコで味も香りも独特の珍味です。

主に料理のアクセントとして用いられます。

そのまま生で食べるようなことはあまりありません。

日本でも食べることができますが、高級トリュフはフランスの黒トリュフとイタリアの白トリュフです。

一般的なお店で使われているトリュフは中国産や日本産のトリュフが使われていることが多いです。

なかなかお目にかかれないトリュフですが、この記事を書いていてトリュフとは一生縁のないままで良いなと思ってしまいました(笑)

トリュフを食べてみたくなったら、中国産や日本産の安めのトリュフから始めてみます。