トライアスロンの距離と時間は?初心者が楽しめる?

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オリンピックの種目の1つで、3つの種目の複合競技のトライアスロン。

トライアスロンには主に4つの距離に分かれているのはご存知ですか?

距離によって完走する時間も違います。

そこで今回は、トライアスロンの距離と時間についてまとめました。

トライアスロン初心者への心得もご一緒に紹介します。

トライアスロンの距離と時間

トライアスロンのイラスト

トライアスロンの距離は主に4つの区分に分かれています。

大会の区分 主な制限時間 スイム バイク ラン
スプリント 約1時間半 750m 20Km 5km
オリンピック 3時間 1.5Km 40Km 10Km
ハーフアイアンマン 8時間30分以内 1.9Km 90Km 21.09Km
アイアンマン 17時間以内 3.8Km 180Km 42.195Km

中でもオリンピックが最も一般的で、多くの大会が採用している距離になります。

競技者はオリンピックのことを「スタンダード」や「ショート」と通称で呼ぶこともあります。

オリンピック区分の競技時間は2時間から4時間ぐらいが平均的で、トップクラスのトライアスリートは2時間30分くらいのタイムで完走します。

初心者は距離も時間も短いスプリントから始めるのがオススメです。

トライアスロンの大会の制限時間

制限時間のイラスト

トライアスロンの大会によって、各種目ごとに制限時間を設定されていることが多くあります。

制限時間以内にそれぞれの種目を完泳・完走しないと、その時点で参加者のレースは終了となります。

慣れるまでは初心者向けの”制限時間のない”または”非常に緩い”スプリント大会を選んで参加するのがオススメです。

トライアスロンについて

トライアスロンは英語でTriathlonと綴ります。

水泳(スイム)・自転車(バイク)・マラソン(ラン)の順番に3つのスポーツを次々に1人でおこなうレースです。

1974年にアメリカで初めて開催された耐久競技で、比較的新しいスポーツです。

健康・美容のために始める方、初心者も高齢者も楽しめるなどトライアスロンの大会は日米でほぼ毎週末どこかで開催されています。

トライアスロン初心者の心得

初めてトライアスロンに挑戦する方は、自分に合った距離の大会を探すことから始めてみてはいかがでしょうか?

初心者にはスプリント距離の大会がオススメです。

私は2007年からトライアスロンをはじめました。

いろいろな大会に参加しながら、少しずつ距離を伸ばしています。

まずは参加する大会のWEBサイトや過去に完走した方のブログなどで大会情報・コースマップ・大会の仕組・タイムスケジュール・運営の流れなどを必ず確認するようにしてください。

多くの一般の参加者は3種目のうち、1種目か2種目がトレーニング通りに上手くでき、残りの種目は最後までなんとか完走できるレベルです。

トレーニングはスイム・バイク・ランの3種目全部と種目から種目への移行(トランジション)準備も含めてすることがとても重要です。

効率的なトレーニング目標

トライアスロンのランのトレーニングをする女性のイラスト

私の経験を元に、オリンピック区分で初心者向けのトレーニング目標を表にまとめました。

  距離 時間 平均ペース
スイム 1.5Km 35分 分速43m
(時速約2.6km)
トランジション   10分  
バイク 40Km 120分
(2時間)
時速20Km
トランジション   5分  
ラン 10Km 70分
(1時間10分)
分速143m
(時速約8.6km)
合計時間   240分
(4時間)
 

参考になれば幸いです。

大会当日は早めに会場に行く

早朝のイラスト

大会当日は早めに会場に行くようにしてください。

指定の場所にバイクをセットしたり、スムーズな移行が行なえるように用具をセットをするのがトライアスロンにはとても重要です。

参加する大会のルールを事前にチェックして、準備の段階でやっても”いいこと”と”いけない”ことを理解しておいてください。

ルールの確認も重要!

トライアスロンは大会によって細かいルールの違いがあります。

自転車にはドラフティング(自転車で列になって走ること)の規制や、追い越すときのルールなどが違います。

例えば、

  • 抜くときは15秒以内に一気に追い抜く
  • 15秒以内に追い抜けなかった場合は一旦加速をやめて、ドラフトゾーンの外に出る

逆に追い越されてしまった場合は、加速をやめて先行者のドラフトゾーンから速やかに出なくてはいけません。

などの様々な細かいルールには気をつけてください。

日本とアメリカの大会での主な距離と制限時間

日本とアメリカのトライアスロンの主な大会の距離と制限時間を一覧にまとめました。

初心者向けの大会ではありませんが、大会によって制限時間の違いを比較できます。

日本とアメリカの主なトライアスロンの大会と制限時間

場所 区分 スイム バイク ラン スイム スイムとバイク フィニッシュ
日本 宮古島 アイアンマン 3Km 157Km 42.195Km 1時間50分 8時間20分 13時間30分
日本 石垣島 オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 60分 3時間15分 4時間45分
日本 南紀白浜周辺 オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 50分 2時間50分 4時間30分
日本 びわ湖周辺 オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 50分 3時間 4時間
日本 大阪舞洲周辺 オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 50分 2時間45分 4時間
日本 長野県野尻湖周辺 オリンピック 1.5Km 45Km 11Km 30分/60分 3時間 4時間30分
日本 新潟県村上市周辺 オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 60分 2時間40分 4時間
アメリカ フロリダ アイアンマン 3.86 km 180.25 km 42.2 km 2時間20分 10時間30分 17時間
アメリカ カリフォルニア ハーフアイアンマン 1.93km 90km 21.1 km 1時間10分 5時間30分 8時間30分
アメリカ カリフォルニア オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 60分 2時間40分 4時間
アメリカ カリフォルニア オリンピック 1.5Km 40Km 10Km 60分 2時間40分 4時間
アメリカ カリフォルニア スプリント 750m 20km 5km 30分  1時間30分 2時間15分
アメリカ カリフォルニア スプリント 750m 20Km 5Km 30分 1時間30分 2時間15分

宮古島ストロングマンの場合

日本で開催されるアイアンマン区分の「宮古島ストロングマン」では、制限時間があり、スイムを1時間50分で完泳しないとその時点で失格となります。

スイムとバイクは、スイムとバイクを合計時間を8時間20分で完泳・完走しないと失格です。

スイム・バイク・ランの全ての合計時間は13時間30分以内でフィニッシュを目指すことになります。

フロリダアイアンマンの場合

アメリカのフロリダで開催されているアイアンマンレースでは、スイムとバイクの合計時間を10時間30分で完泳・完走しなければ、ランへ参加することができません。

その後のランを含め、合計時間17時間以内がアイアンマン区分の大会では多いです。

大会によっての細かい時間制限

時間制限のイラスト

日本のトライアロンやアイアンマン区分の大会には、もっと厳しい制限時間が設定されている大会もあります。

バイクに4つものチェックポイントがあり、決められ時間内にチェックポイントを通過していないと失格になります。

私は”2015 アイアンマン・ジャパン@北海道”でバイクの最終チェックポイント通過が2分遅かったため、ランまでたどり着けずに悔しい思いをしました。

トライアスロンのスイム(水泳)について

トライアスロンのスイムの写真

トライアスロンの大会ではほとんどの場合スイムは湖か海でおこなわれます。

距離の短い大会ではプールで行うこともあります。

飛込みスタートの禁止やウェットスーツとスイムキャップ着用義務の大会も数多くあります。

初心者は水が冷たいと感じることが多いため、ウエットスーツを着て泳ぐようにしてください。

しかし、大会によっては冷たい水で泳ぎ慣れている外人マッチョマンは、水着だけで泳ぐトライアスリートもいます。

多くのオリンピック区分の大会(750m)の制限時間をクリアするには750mを30分から35分を目標にトレーニングしてください。

きつい目標ですが、スイムで時間的な余裕をできるだけ生み出しておかないとゴールの制限時間に間に合わなくります。

スイムからバイクへのトランジション(移行)に着替えと調整などで10分から15分必要なので、注意してください。

スイムの後の濡れた足にサイクリングシューズを履くのは想像以上に大変です。

トランジションのトレーニングも事前に必ずやっておくのがポイントです。

トライアスロンのバイク(自転車)について

トライアスロンのバイクの写真

スイムが終わったら、次は自転車に乗ります。

自転車(ロードレーサー)とウエア、自転車競技用硬質ヘルメット着用義務がほとんどの大会での共通ルールです。

ウエットスーツを脱いでバイク用の靴に履き替え、自転車に乗って緑の素晴らしい景色を楽しみながらサイクリングします。

主なオリンピック区分の大会(40Km)の制限時間をクリアするには40kmを2時間(時速20前後)を目標にトレーニングしてください。

また、スイムと同様にバイクからランへのトランジション(移行)に着替えと調整などで5分~10分必要なことも覚えておいてくださいね。

スイムとバイクで時間的に余裕を生み出しておくと、最終ゴールの制限時間に余裕ができます。

自転車のハンドルに軽食などをテープで貼り付けておき、スタートしてから頬張るなどのテクニックもあります。

経験者の友人などの知恵も借りると、バイクはとても楽しい時間になりますよ。

経験を積むと、トライアスロンで一番タイムを縮められるのはバイクだということが分かります。

自転車について理解して、重点的にトレーニングするとタイム向上の鍵になります。

トライアスロンのラン(マラソン)について

トライアスロンのランの写真

自転車が終わったら、最後はランです。

ウエア着用の義務があり、上半身裸での参加が禁止されている大会がほとんどです。

トライアスロンの中でランが一番大変です。

距離が長くなるほどきつくなりますが、忍耐力と持久力が試されます。

人間としての基本的な能力なので、どれだけ疲れていても走り続けられるようにトレーニングしてください。

有酸素運動メンタルトレーニングの両方が大切です。

唯一ランは次の種目への移行を考えなくても良い最後の種目です。

気力を振り絞ってとにかく前に進むのがポイントです。

最後の力を振り絞ってゴールへ”フィニッシュ(finish)”してください!

おめでとうございます!

これであなたもフィニッシャーです!

トライアスロンを完走したトライアスリートのことをフィニシャー(finisher)言います。

完走することを”フィニッシュ”と言うからです。

トライアスロンの達成感・満足感・充実感

フィニッシャーメダルの写真

アメリカはトライアスロンのメッカで、毎週末のようにどこかで大会が行われています。

私は2007年からトライアスロンに出場している南カリフォルニア在住の高齢者です。

完走したときはいつも「よくやった!」と自分で自分を褒めています。

トップクラスのフィニシャーではありませんが、フィニッシュできると心の奥深くから継続的にこみあげてくる達成感・満足感・充実感・勝利感があります。

最初のアイアンマン区分の大会は2013年の”フロリダ アイアンマン”で15時間27分で完走しました。

2018年にはカリフォルニアで行われたハーフアイアンマンに参加し、疲れ果ててボロボロでしたが7時間40分で完走できました。

ゴールと共に涙がこみ上げてきて、この上ない喜びを味わいました。

これが私のトライアスロンです。

ゴールラインを踏んだとき、自分の持つ全てを出し尽くした満足感は何にも替えがたく、自分で築いた自信として、生き続ける財産になっています。

トライアスロンはそれぞれのレベルで、それぞれが楽しめる素晴らしいスポーツです。

ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

あなたも是非、達成感を味わい、健康維持のために始めてみませんか?

きっと何か違う自分を見つけることができると思います。

まとめ

トライアスロンは、水泳(スイム)・自転車(バイク)・マラソン(ラン)の3つのスポーツを次々に一人でおこなうレースです。

競技時間 / 距離が大きく4つに区分されていて、アイアンマン(鉄人)だけの競技ではなく、初心者も高齢者も楽しめるスポーツです。

最も一般的な区分はオリンピック区分で、競技時間は2時間から4時間ぐらいが平均的です。

トップクラスのトライアスリートは2時間30分くらいのタイムで完走します。

まずは初心者向けの距離が短くて制限時間の緩い、スプリント大会を選んで参加することがオススメです。

3時間ほどのレースを完走し、ゴールラインを踏んだときに”すべてを出し尽くした満足感”は何物にも替えがたい経験です。

トライアスロンはそれぞれのレベルで、多くの方が楽しめるスポーツです。

興味があればぜひ挑戦してみてください。

きっと新しい何かを見つけることができますよ!