着物で運転しても大丈夫?着物で運転する時のポイント

この記事を読むのに必要な時間は約6分です。

成人式や結婚式などで着物を着た時、移動手段として自分で車を運転しなければならないこともあります。

着物で運転しても大丈夫なのか?

運転するとしたらどのよんなことに気を付ければよいのか?

そこで今回は、着物で運転する時のポイントをまとめました。

着物で運転しても大丈夫?

着物で運転する時の軽自動車のイラスト

着物で運転しても大丈夫です。

いくつか気を付けるポイントを抑えると運転はそんなに難しくありません

きつくて苦しいイメージの着物ですが、左右の確認やハンドル操作など、運転の動作を普段着と同じようにするのは難しいです。

どうしても制限が出てしまいます。

いつも以上に慎重に、時間にゆとりを持って運転することが大切です。

また、都道府県によっては着物での運転が条例で違反にあたるところもあります。

お住まいの都道府県のWEBサイトなどで事前に確認してから運転するようにしてください。

着物で運転する時に気を付けるポイント

着物のイラスト

着物を着て運転する時に気を付けるポイントは着ている着物によって変わります。

今回は、

  • 浴衣
  • 訪問着・付け下げ
  • 留袖
  • 振袖

で運転する際に気をつけるポイントをまとめました。

浴衣で運転する時のポイント

浴衣の女性のイラスト

比較的動きやすい浴衣は生地も軽く、少し足元を開くと着物に制限されず運転出来ます。

あまり気にせずに運転しても大丈夫です。

訪問着・付け下げで運転する時のポイント

既婚女性が着る訪問着や付け下げは、長襦袢(ながじゅばん)の上に着物を着る必要があります。

重ね着することにより、運転する際に少し制限が出ます。

ハンドル操作が少しキツイと感じます。

急にハンドルを切るなどの動作は控えるようにしてください。

アクセルとブレーキの操作は、足元を広げるとそれほど苦労することもありません。

留袖で運転する時のポイント

既婚女性の第一礼装の留袖は、重ねて着ているように見せる付け比翼(ひよく)が一般的です。

衿(エリ)や裾、袖口などに別布が付いています。

この比翼の分、慣れていないと少し重だく感じて運転しにくいかも知れません。

慣れると苦労せずに運転できるようになります。

留袖で運転する時は十分にお気をつけください。

振袖で運転する時のポイント

振袖を着た女性のイラスト

成人式や結婚式の際に着る振袖は、袖の長さに気をつけてください。

シート座ると、袖が床についてしまいます。

袖を持った状態で座り、袖を軽く折り畳んで膝の上に乗せるようにしてください。

運転の邪魔にもなりにくく、誤って踏んでしまうこともありません。

大きくハンドルを切ったりすると袖が邪魔になります。

なるべくゆっくりハンドルを切るようにしてください。

袴で運転する時のポイント

袴を着た女性のイラスト

卒業式で着る女性の袴は、着物より”袴の後ろ側”に注意してください。

女性の袴は後ろを上げてあります。

シートに座る時に引っかけて落ちてしまわないよう、左右から手を入れて袴を少し持ち上げながら座るようにしてください。

座ってしまえば、そこまで運転が制限されることもありません。

着物で運転する時に気を付けるポイント【帯編】

着物で運転する時は、帯にも気を付ける必要があります。

訪問着・付け下げ・留袖・振袖では、袋帯という模様のある表と無地の裏がついている帯が使われます。

訪問着・付け下げ・留袖には「二重太鼓」というシンプルな結び方が一般的です。

凹凸があまりない帯結びですが、シートに背中をつけると帯が押されてしまいます

振袖は「変わり結び」という華やかな結び方が沢山あります。

変わり結びは立体的な帯結びのため、シートに座ってつぶしてしまわないように気を付けてください。

着物を着ると、自然と背筋が伸びる姿勢になります。

少し寄りかかっただけで崩れてしまうことはありません。

運転する時はなるべく背筋を伸ばしてた姿勢で、シートに背中をつけるのは避けるようにしてください。

運転に気を付けるポイント【草履編】

草履のイラスト

浴衣も着物も必ず草履を履きます。

履き慣れない足袋と草履での運転は思わぬ事故につながる可能性があります。

草履は鼻緒に足の指をかけているだけなので、鼻緒で足が痛くなることがあります。

かかと部分が不安定で、アクセルやブレーキを踏む時に脱げて事故の元になることも!

草履で運転すると草履を傷めてしまう原因にもなります。

運転する時にかかと部分を車の床に付けてアクセルやブレーキを踏むこため擦れてしまうからです。

着物で運転する時は草履から靴に履き替えて運転するようにしてください。

着物で車に乗るときに気を付けるポイント

自分で運転する必要がない場合も、着物で車に乗る時に気を付けるポイントがあります。

運転する時と同様に、着物の袖や帯に注意しなけれいけません。

意外と忘れるのがヘアセットです。

着物のセットはアップの髪型が多く、普段の髪型より高さが出ます。

天井は低い車の場合、頭が天井に当たってセットが崩れることがあります。

屈んで乗る必要がある車の場合は、ヘアセットにも気付けてくださいね。

まとめ

着物を着て車は運転しても大丈夫です。

都道府県によっては条例違反になることもあります。

運転に慣れていない方は誰かに乗せてもらうのが一番オススメです。

どうしても自分で運転しないといけない時は、気を付けるポイントがいくつかあります。

着物を着ると、歩き方や座り方など動作の1つ1つがいつもと違います。

首を左右に動かすのも、大きく動かせず、袖があることで腕もあまり上がりません。

どんなに正しい着付けをしてもらったとしても、胸元が締められている感覚になるので運転もしにくいです。

着物を着て運転する時は着物や帯など、意識して運転するようにしてください。

また、くれぐれも安全運転で、時間にゆとりを持って動いてください。

着物で運転は出来ないからと諦めず、お祝いの場や華やかな場にはぜひ着物で出かけてみてくださいね。