関空をKIXと呼ぶのはなぜ?KIXと呼ばれる理由とは?

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関空にリムジンバスや車で行くとターミナルの手前に「KIX」と書かれた大きな看板が目に入ります。

関西国際空港(Kansai Internatinal Airport)なのになぜKIAではなくKIXと略されているのでしょうか?

そこで今回は関空がなぜKIXになったのかまとめました。

関空がKIXと呼ばれているのはなぜ?

関空(KIX)の写真

関空は英語でKansai International Airportと呼ばれており、日本語の正式名称は関西国際空港です。

Kansai International Airportの頭文字を取るとKIAとなりますがKIXと略されています。

関空がオープンしたのは1994年9月です。

当時すでにパプアニューギニアのカイアピット空港(KAIAPIT)が「KIA」を使用していました。

そのため、関空にKIAがを使うことができませんでした。

「KI」につづく3番目の文字を決める時に残っていたのは「I」と「X」だけでした。

発音がしやすくて聞きやすい「KIX(キックス)」が採用されました。

KIXと略すのはなぜ?

ロサンゼルス国際空港LAXの写真

「KIX」はIATA(国際航空運送協会)が定める3レター空港コードと呼ばれています。

羽田空港はHaNeDaの「HND」、伊丹空港はITaMiの「ITM」、成田空港のNaRiTaの「NRT」が採用されています。

国際線の場合、入国審査書類に出発地と到着地の3レターコードを記入する必要がある国もあります。

そんな時に3レター空港コードを覚えておくと便利ですよ!

私は「KIX」を「”Kansai International”と覚え3番目の文字は不必要なので”X”とした。」と覚えています。

同様にロサンゼルス国際空港も「LAX」という3レター空港コードで”Los Angeles”にXが付きます。

アメリカのポートランド国際空港は「PDX」、タイのチェンマイ国際空港は「CNX」など「X」が最後につく空港が他にもあります。

3レター空港コードとは?

関空(KIX)の写真

3レター空港コードは国際航空運送協会(IATA)により決められています。

世界中の1万以上ある空港に3文字のアルファベットのコードが割り振られています。

早く開港した空港には名称や都市のコードが割り振られているため分かりやすいです。

ヨーロッパでは高速列車などが航空会社の路線の代替交通機関としてコードシェアを行う場合があります。

そのため、ベルギーのブリュッセル南駅には「ZYR」やドイツのケルン中央駅には「QKL」など鉄道の駅にも空港コードが割り当てられていることもあります。

IATA(国際航空運送協会)とは?

IATAのロゴ

IATAはInternational Air Transport Associationの略で、通称「イアタ」と呼ばれています。

日本語では国際航空運送協会 です。

カナダのモントリオールとスイスのジュネーブに本部があります。

1945年に設立された世界の航空運輸企業の業界団体です。

現在は200を超える航空会社が加盟しており、国際線を運航する航空会社の他にも旅行会社なども加盟しています。

IATAの目的は?

IATAには、

  • 安全
  • 確実
  • 経済的な航空運送を発達
  • 航空による貿易を推進と研究
  • 業者間の協力機関
  • 他の国際団体と協力

などの目的があります。

日常的な業務は主に航空運賃やチケット発券や運用ルールを決定しています。

また、3レター空港コードやIATA加盟航空会社の2レター航空会社コードもIATAが決めています。

日本航空は「JL」全日空は「NH」アメリカン航空は「AA」ユナイテッド航空は「UA」飛行機の便名の前に入っているアルファベット2文字が航空会社の2レター航空会社コードです。

3レター空港コードや2レター航空会社コードはIATAコードと呼ばれており、世界標準となっています。

近年ではIATAに加盟せず独自に運賃を決めるLCC(格安航空会社)も増えています。

LCC(格安航空会社)とは?

関空(KIX)を代表するLCCピーチ・アビエーションの写真

効率的な経営により低価格の運賃で飛行機を運行する航空会社のことです。

LCCは”Low Cost Carrier”の略になります。

1978年にアメリカの航空自由化に伴い世界中に増えていきました。

日本では2012年がLCC元年と言われています。

LCCは今でも世界的にシェアを伸ばしていますが、競合他社との合併や事業停止など経営破綻したLCCもあります。

LCC経営方針

LCCは、

  • 利用者数の多い特定区間に絞り込んだ路線の運行
  • 使用航空機種の統一
  • 大都市周辺の使用料の安い空港利用
  • LCC専用ターミナルの利用
  • 機内食などのサービス廃止や有料化
  • キャビンアテンダントによる短い折返し時間を利用した機内清掃
  • インターネットなどを利用した航空券販売
  • 社員の複数業務遂行

などで徹底的にコスト削減して格安運賃を実現しています。

関空を発着するLCCはピーチ・アビエーションが有名ですが、

ジェットスター・・ジェットスターアジア・チェジュ航空・春秋航空・ジーンエアー・テイーウエイ航空・エアアジア

など海外のLCCも関空からの国際線の運行を行っています。

また、IATAに加盟している大手航空会社が別会社としてLCC事業に参入することもよくあります。

まとめ

関西空港がKIXと略されているのは3レター空港コードをを決める時にKIAが既に使われていたからです。

そのため、Kansai InternationalのKIに言いやすくて聞きやすいXを使ったKIX(キックス)になりました。

3レター空港コードはIATA(国際航空運送協会)によって決められています

3レター空港コードは国際標準のコードで、世界に1万ヶ所以上ある空港に割り振られています。

最近ではIATAに加盟しないLCC航空会社も増えています。

関空には国内のLCCから海外のLCCまで様々なLCCが離発着していて、毎年LCCがの割合が増えています。

IATAの3レターコード一覧(英語)
IATAの3レターコード一覧のCSVダウンロード(英語)