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無料低額診療の申請手続きをすると診察費や治療費が無料または、低額で医療機関を受診することができます。
病院や歯医者さんに“行きたいけど行けない人”を救うための制度です。
保険証を持っていない、お金がない、治療費がいくらかかるか不安、ホームレス、外国人などにはとても助かります。
今回は無料低額診療の申請手続きと、診療や治療までの流れをまとめました。
このページの目次
無料低額診療の申請手続き方法と流れ
無料低額診療を受けるための申請手続きの流れは、
- ❶ 病院を探す
- ❷ 面談の予約
- ❸必要書類の準備
- ❹ 病院と面談
- ❺ 審査と申請結果
多くの病院でこのようになっています。
病院や医療機関によって、細かいところは違ますが、大体の流れは変わりません。
申請用紙に記入したら手続きができるわけではありません。
最初に病院と面談を行ってから初めて申請をすることになります。
少しハードルが高いですが、困っている場合は早めに面談してもらうことをオススメします。
医療機関によっては2回以上面談がある場合もあります。
❶ 無料低額診療を行っている病院を探す
無料低額診療に対応している医療機関は全国にあります。
主に“民医連”または“済生会”に加盟している医療機関が対応しています。
医療機関の探し方は、
- 市役所へ問い合わせる
- 医療機関へ問い合わせる
- パンフレット
- インターネット検索
などがあります。
市役所へ問い合わせる
市役所の社会福祉を担当している部署へ問い合わせてください。
あなたの状況に合わせて担当者から申請方法などを教えてもらえます。
経済的に普段の生活がしんどい場合も合わせて相談できるため、オススメの方法です。
医療機関に問い合わせる
通院しやすい近くの病院や、行きつけの病院があれば、「無料低額診療に対応していますか?」と直接聞いてください。
通いやすい病院や、行きつけの病院が対応していると一番便利です。
パンフレット
無料低額診療に関するパンフレットを用意している病院もあります。
病院によって手続きの流れが違うこともあるので、パンフレットを参考に申請手続きを進めてください。
紙の情報があれば安心して申請できるため、分かりやすくて便利です。
インターネットで検索
「地名 無料低額診療」や「病院名 無料低額診療」で検索をするとお近くの医療機関が出て来ることが多いです。
問い合わせ先や、その医療機関の申請方法も合わせて確認することができます。
見つけた医療機関に連絡し、面談の準備を進めてください。
❷ 面談の予約
ほとんどの病院ではカウンセラーと面談を行い、審査に通ると無料低額診療の診察や治療が始まります。
面談では収入と病気の症状などを照らし合わせ、どの程度まで援助してもらえるかが決まります。
まずは、面談の日時を決めなければいけません。
医療機関へ連絡し、面談の日程と時間を予約してください。
なるべく早く面談に進むことをオススメします。
❸ 必要書類の準備
予約をした際に面談に必要な書類を教えてもらえます。
医療機関が必要としている書類を揃えてください。
また、面談の時に収入を証明する書類があるとスムーズに進みます。
- 給与明細(源泉徴収票など)
- 通帳預金
- 年金通知書(年金を受給している方)
などがあれば面談の時に持って行ってください。
なくても面談はできますが、ある程度収入が分かる書類があればカウンセラーも話がしやすいです。
なるべく用意して面談に行くことをオススメします。
❹ 病院と面談
無料低額診療について詳しい担当者やカウンセラーが面談をします。
たくさんの人が無料低額診療を申請しています。
怖がらずにリラックスして面談に望んでください。
ありのままのあなたの状況を話し、あなたがとても困っていることをプレゼンテーションしてください。
❺ 審査と申請結果
面談の内容や現在の状況に応じて病院が審査を行います。
申請結果が分かれば医療機関から連絡があります。
申請に通ると、病院の指定する期間の間“無料”または“低額”で診察や治療を受けることができます。
無料低額診療の場合は1ヶ月、医療費の減免を受けれる場合は3ヶ月としている医療機関が多いです。
無料低額診療とは
無料低額診療とは、医療費が払えなくて困っている方に無料または低額な料金で診察や治療が受けれる制度です。
正式には無料低額診療事業(むりょうていがくしんりょうじぎょう)制度と呼ばれています。
無料低額診療事業を行う医療機関は“国がサポートしますよ!”という制度です。
無料低額診療に対応している医療機関は全国に600以上あります。
医療費や治療費が無料!?本当にそんなことできるの?
日本には経済的な理由などで病院に行けない、治療を受けれない方々を助ける制度がいくつかあります。
そのうちの1つが「無料低額診療事業」になります。
無料低額診療の対象者
- 低所得者や生計困難者
・生活に困っていて医療にかけるお金がない方
・国民健康保険を滞納している方 など - ホームレスなどの無保険者
- DV被害者(ドメスティックバイオレンス)
・家庭内暴力の被害を受けた方 - 人身取引被害者
- 外国人
・在留資格がない外国人
・不法滞在者 など
以上の方が、無料低額診療を利用することができます。
国内では700万以上の方が無料低額診療を受けています。
まとめ
病院や歯医者などの医療機関にかかる費用はいくらかかるのか分からなくて不安です。
費用がいくらか分かっても、「お金が無い」、「払えないかもしれない」といった金銭的な不安を抱えていらっしゃる方も大勢います。
経済的に困っている方、貯金が無く治療を諦めてしまった方など、さまざまな事情を抱えている方を助ける制度が“無料低額診療”です。
あまり知られていませんが、申請手続きを行えば援助が受けれる方がたくさんいらっしゃいます。
制度の存在を知らないために健康を維持できていなかったり、我慢している方が大勢いらっしゃいます。
そんなお悩みをお持ちの方は無料低額診療を行っている医療機関を探し、なるべく早く面談の予約を入れてください。
医療機関が受診できなくてお困りの方、医療費について不安がある方の参考になれば幸いです。