ボタン電池とコイン電池の違いはあるの?型番のローマ字や数字の意味は?

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腕時計やリモコンなどに入っている小さな電池のことをボタン電池やコイン電池と呼びます。

このボタン電池とコイン電池どちらとも小さな丸い銀色の電池になります。

このコイン電池とボタン電池はなぜ2種類の呼び方があるのでしょうか?

今回はボタン電池とコイン電池の違いについてまとめました。

ボタン電池とコイン電池の違い

家電量販店や百円均一などで販売されている小さな丸い銀色の電池のことを最初はボタン電池と呼んでいました

コイン電池、マメ電池と呼ぶこともあります。

基本的に全て小さな丸い銀色の電池を指します

一般的にはボタン電池と呼ぶことが多いです。

直径が小さくて、厚めの電池はボタン電池、直径が大きくて薄いものはコイン電池と区別することもあるようです。

ボタン電池とコイン電池のメーカーでの違い

メーカーのサイトを調べてみると明確な違いを見つけました。

パナソニック、ソニー、富士通、三菱、マクセル、の各社サイトを調べてみました。

各社ボタン電池の素材によって呼び方が違います

リチウムを使っている電池はコイン電池アルカリ素材を使っている電池はコイン電池という名前で紹介しています。

アルカリ電池は1960年代頃から普及していましたが、リチウム電池は1990年代後半ぐらいから普及しています。

メーカーでは、新しいリチウムを使ったボタン電池をコイン電池と呼び、昔からあるアルカリ電池をボタン電池と呼んでいます。

ボタン電池とコイン電池の電圧の違い

アルカリ電池のボタン電池とリチウム電池のコイン電池では電圧が違います

ボタン電池は1.4ボルトから1.55ボルトまでの間です。

コイン電池は1.55ボルトと3ボルトの物があります。

一般的に販売されているコイン電池はほとんどが3ボルトです。

電圧とは?
電圧は電気を流す力を表します。
家の電気は100ボルト、車の電気は12ボルトです。
一般的にVとという記号で100V(100ボルト)と記載されています。
他にも、アンペア(A)やワット(W)という単位も電器製品で使われます。

ボタン電池とコイン電池の種類

ボタン電池の写真

アルカリ電池のボタン電池とリチウム電池のコイン電池の中にも様々な種類があります。

種類によって適している電化製品が違います。

ボタン電池(アルカリ電池)

一般的なボタン電池です。

価格が安く百円均一で販売されているボタン電池はほとんどアルカリ電池です。

使っている間に少しずつ電力が弱っていくのが特徴です。

携帯ゲーム機、電卓、万歩計、おもちゃなど様々な物で使われています。

ボタン電池(酸化銀電池)

酸化銀電池もアルカリ電池の種類の1つです。

電極が従来のボタン電池と違います。

容量が大きくたくさん電気を溜めることができます。

また、使い続けていても切れる寸前まで新品に近い電気を供給することができるのが特徴です。

電子体温計、携帯ゲーム機、腕時計などでよく使われています。

ボタン電池(空気亜鉛電池)

空気亜鉛電池もアルカリ電池の種類の1つです。

電極に空気中の酸素を使っています。

そのため、酸化銀電池よりもたくさんの電気を溜めることができます

価格が高いため、あまり一般的ではありません。

補聴器によく使われる電池です。

コイン電池(リチウム電池)

3ボルトの電圧のあるボタン電池です。

リチウムを使っているのが特徴です。

電圧が高く、アルカリ電池より値段が高いです。

また、電池容量も大きく、電池が切れるまで時間がかかるのが特徴です。

長期間使う車のリモコンキーや、電化製品のメモリー機能、腕時計などでよく使われています。

コイン電池(リチウム二次電池)

コイン電池の中には充電式の物もあります。

コイン型リチウム二次電池という呼びます。

電気屋さんではあまり販売されていません。

電圧はコイン電池と同じ3ボルトです。

500回以上の充電が可能で、小さいため充電するスピードが早いのも特徴です。

携帯電話や、デジカメなど、バッテリーで動かす機器や、コードレスキーボードやマウスなどで使われています。

ボタン電池とコイン電池の型番の見方

ボタン電池の写真

ボタン電池とコイン電池には様々な種類がありました。

種類によって型番の表記も違います。

種類によるローマ字の違い

ボタン電池の種類によって最初のローマ字部分が違います

  • ボタン電池(アルカリ電池):LR
  • ボタン電池(酸化銀電池):SR
  • ボタン電池(空気亜鉛電池):PR
  • コイン電池(リチウム電池):CR
  • コイン電池(リチウム二次電池):LNR

種類による数字の違い

サイズによってローマ字の後に続く数字も違います。

後ろの数字はサイズを表しています。

型番が2桁の場合

2桁の数字が続く場合は国際規格によるサイズです。

よくお店で見かけるのは、41・43・44・48です。

数字 直径 高さ
41 7.9mm 3.6mm
43 11.6mm 4.2mm
44 11.6mm 5.4mm
48 7.9mm 5.4mm

型番が4桁の場合

4桁の数字が続く場合は電池の大きさを表しています。

1130と表記してある場合は直径11mm x 高さ3mmを指しています。

後ろにローマ字がついている場合

後ろにSやSWのローマ字がついていることもあります。

Wの方が強い電力を出すことができる強電流タイプです。

SWが弱い電力を長期間出すことのできる弱電流タイプになっています。

一般販売されている電池のサイズと特徴

参考程度に一般的に販売されているボタン電池のサイズと特徴を載せておきます。

LR44:ボタン電池(アルカリ電池)で直径11.6mm x 高さ5.4mmの電池です。
1.5ボルトで価格が安く、多くの電子機器で一番良く使われている汎用タイプの電池です。。

CR2032:コイン電池(リチウム電池)で直径20mm x 高さ3.2mmの電池です。
3ボルトの高い電圧を持ち、長期間使うリモコンや、腕時計などに使われます。

PR41:ボタン電池(空気亜鉛電池)で直径7.9mm x 高さ3.6mmの電池です。
1.4Vでたくさんの電気を溜めることができ、補聴器などによく使われます。

まとめ

一般的にボタン電池とコイン電池の違いはありません

ボタン電池を製造しているメーカーでは、

  • アルカリ電池のことをボタン電池
  • リチウム電池のことをコイン電池

と区別しています。

ボタン電池とコイン電池の中にもいくつか種類があります。

種類によってそれぞれ特徴があり、使用する機器によって使うボタン電池の種類が異なります。

種類はボタン電池の型番の先頭のローマ字で分けられています。

ローマ字に続く数字は大きさを表しています。

ぜひ、ボタン電池が切れた時の参考にしてください。