訃報の知らせを受けた時の電報はいつ・どこに・どうやって出せばいい?弔電の出し方

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突然の訃報に驚いた経験がある方は多いと思います。

お通夜や告別式へちゃんと出席してお別れができればいいのですが、急に仕事を休めなかったり、遠方だったりするとなかなか参列できません。

そんな時は電報でお悔やみを伝えるのも1つの方法です。

しかし、電報はいつどこにどうやって出せばいいのでしょうか?

そこで今回は、訃報の知らせを受けた時の電報の出し方についてまとめました。

訃報を受けた時の電報はいつ出せばいい?

弔電のイラスト

訃報を受けた時の伝法は弔電(ちょうでん)と言います。

弔電はお通夜もしくは告別式に間に合うように送るのが一般的です。

訃報を受けて、お通夜や告別式が行われる日時が分かったらすぐに申し込むようにしてください。

弔電の申し込みまでの基本的な流れは、

  • ❶ 訃報を受ける
  • ❷ 通夜や告別式が行われる場所と日時を確認する
  • ❸ NTTなどへ電話かインターネットで申し込む

となっています。

弔電は”いつ”出すの?

スケジュール帳のイラスト

弔電はお通夜や告別式への参列が難しい時にだします。

お通夜や告別式が終わってから相手の手元に届くのは失礼にあたります。

通夜もしくは告別式に間に合うように申し込みをしてください。

具体的には訃報を受け、お通夜や告別式が行われる場所と日時が分かったらすぐに弔電の申し込みをするのが一般的です。

電報なので、申込みをすると数時間後には届きますが日時指定をすることもできます。

お通夜や告別式に間に合わない場合は諦めてください。

弔電は”どこ”に出すの?

メモリアルホール・葬儀場のイラスト

弔電はお通夜や告別式が執り行われる場所に送ります。

最近では葬祭会館や斎場などの葬儀専門の会場で行われるケースが多いです。

お寺や教会、自宅で行うことが多い地域もあります。

自治体が所有している葬祭会館や公共団体施設で行われるケースもあったりします。

遺族からの連絡でどこで葬儀が行われるのかが分かったら、弔電の申し込み前に斎場などの名前と住所と電話番号を確認してください。

どこで行われるのか分からない場合は、喪家宛に送ります。

遺族の方は葬儀の準備などでバタバタしていたり、外出している可能性もあります。

弔電は”誰に”に出すの?

弔電の宛名は一般的に喪主名で送ります。

例えば、友人の父親が亡くなった場合は喪主が友人の母親の場合は、友人の母親宛に送ってください。

特定の個人宛に送りたい場合は、喪主名の横に記載するようにします。

「<喪主の名前>様 <友人の名前>様」

と連ねて宛ててください。

喪主が分からない場合は「<故人の名前>様ご遺族様」とします。

斎場では1日に複数の葬儀が執り行われることはよくあります。

苗字だけでは他の葬儀会場へ混ざってしまう可能性もありますので、必ずフルネームで記載してください。

差出人は遺族の方が見て分かりやすいよう、差出人名に加えて故人との関係を一言添えておくと丁寧です。

「<差出人の名前> ○○大学学友」

としておくと遺族にわかりやすいです。

弔電は”どうやって”出すの?

弔電はNTT・郵便局・通信系会社などに申し込みます。

よく利用されるのはNTTです。

NTTでの弔電の申し込みの流れ

D-MAILのロゴ

よく利用されるNTTで弔電を申し込み場合は電話がインターネットで申し込みできます。

インターネットの場合はD-MAILという名称です。

インターネットは24時間、電話は8時~22時まで年中無休で受付しています。

19時までの申し込みの場合は当日配達で届けてもらえます。

電話の場合は「115」に電話してください

オペレーターが電話口で対応してもらえますので、質問に答えて弔電の台紙デザインと文章を決めます。

インターネットの場合は電報の申し込み専用サイトにアクセスします。

手順に従って進み、弔電の台紙デザインと文章を決めてください。

台紙や文章の内容によって金額が違います。

申し込みの最後にオペレーターやインターネット画面で金額を確認してくださいね。

郵便局の弔電

郵便局のサービスは「レタックス」と呼ばれています。

郵便局窓口・インターネットで手続きが出来ます。

インターネットでの申し込みはNTTとほとんと同じですが、事前に利用登録が必要なので少しめんどくさいです。

15時30分までの申し込みだと当日配達してもらえます。

郵便局のレタックスには配達状況が確認できる「追跡サービス」が付いています。

弔電が相手に届いたかどうかを確認できるので便利です。

その他のサービス

「弔電」とインターネットで検索すると様々な会社のWEBサイトが出てきます。

NTTや郵便局以外でも様々な会社が取り扱っています。

安いところを選んで送っても大丈夫ですが、当日配達や台紙の選択肢に幅がないなどサービスがばらばらです。

しっかりと確認して送るようにしてください。

弔電の文章について

文章のイラスト

弔電の文章は自分で考えるか、申込先であらかじめ準備されている文例を利用するかのどちらかになります。

亡くなった方や遺族へのお悔やみを自分の言葉で表したい場合は申し込みをする前に文章を作っておくようにしてください。

自分の言葉で考えたいたけど不安がある場合は、NTTに電話で申し込むと電話口でオペレーターに相談することもできます。

インターネットで申し込む場合はサイトの文例を参考にして作ることもできます。

特にインターネットで申し込む場合はどこのサービスを使ってもいくつかの文例が必ず用意されています。

不安な場合は文例から最も自分の気持ちに近いものを選べば問題ありません。

弔電の文章の書き方のポイント

弔電の文章の書き方にはいくつかのポイントがあります。

遺族の方は悲しい気持ちをこらえ、葬儀などの準備に追われているだろうと想像できます。

亡くなった方や遺族の方へ失礼の無いよう、文章には細心の注意を払うようにしてください。

故人の呼び名に注意する

故人の呼び名は敬称を使います。

  • 実父はご尊父様
  • 母はご母堂様
  • 義理の父はご岳父様
  • 義理の母はご岳母様
  • 奥さんはご令室様
  • ご主人はご主人様

などです。

普段の生活の中ではあまり使わない言葉なのでなじみがありません。

不幸のあったときは必ず敬称を使うようにしてください。

忌み言葉を使わない

忌み言葉は縁起の悪い言葉のことです。

  • 重ね重ね
  • たびたび
  • またまた
  • 重々
  • いよいよ
  • 再三
  • ますます
  • 返す返すも
  • 次々
  • 追って
  • 再び
  • 続く
  • なお
  • 浮かばれぬ

などの言葉は不幸が続くと想像できます。

弔電では使わないようにしてください。

宗教の違いにも注意

キリスト教の十字架のイラスト

宗教によっては死を表す言葉に違いがあります。

仏教では「成仏」「冥福」、キリスト教では「召天」「召される」「眠る」などを使います。

亡くなった方や遺族の方が信仰している宗教以外の言葉は使わないように気をつけてください。

クリスチャン方が亡くなった場合、仏教の「ご冥福をお祈りします」という言葉ではなく、「安らかなお眠りをお祈り申し上げます」とします。

故人のプライベートな内容は避ける

故人の死因に関することやプライベートなことに関するメッセージは避けてください。

遺族の悲しい気持ちを逆なでしてしまうことがあります。

なるべく短い言葉で端的に送るようにしてください。

弔電の例文

いくつか弔電の例文をご紹介します。

一般的な弔電の文章

取引先の方、会社の上司・同僚、遠縁の親戚などはシンプルな内容で相手に負担をかけないような文章がオススメです。

○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみを申し上げます。心から、ご冥福をお祈りいたします。

ご逝去の知らせを受け、ただただ驚いております。ご生前のお姿を偲び、心よりご冥福をお祈りいたします。

○○様のご訃報に接し、心より哀悼の意を表します。ご家族皆様方のお悲しみをお察し申し上げます。謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。

親しくお付き合いしている方へ弔電を送る場合の文章

親しい友人が亡くなった場合や、友人のご家族が亡くなった場合などは、故人との思い出や生前のお付き合いに感謝するような文章にすると喜ばれます

あまりにプライベートな内容にならないように気をつけてください。

○○様のご逝去の報に接し、悲しい思いで胸がいっぱいです。共に過ごした、楽しかった時間の思い出が尽きません。安らかにご永眠されますよう、遠くから手を合わせて、ご冥福をお祈りいたします。

○○様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。故人との語り尽くせぬ思い出で、胸がいっぱいです。ご生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに、安からなご永眠をお祈りいたします。

キリスト教の方へ弔電を送る場合の文章

キリスト教の方へ弔電を送る例文は申し込みサイトに用意されていることが少ないです。

キリスト教の方の場合、仏教と違った言い回しで送るようにしてください。

「ご冥福」という言葉は基本的に仏教を信仰する方へ向けた言葉になります。

神の御許に召されました○○様の、安らかなお眠りをお祈り申し上げます。

神の御許に召されました○○様を偲び、ご遺族がこの悲しみに立ち向かい、たくましく歩んでいかれますことをお祈りいたします。

弔電の台紙の決め方

弔電の台紙の決め方はプライベートで送るか、会社で送るかによって違います。

台紙の種類は様々で、紙の台紙、豪華な刺繍入りの台紙、ちりめんや水引の台紙、ブリザーブドフラワーの台紙、お線香が入っている台紙など様々な種類があります。

色も赤や青などの華やかな色の台紙から灰色や紫などの落ち着いた色の台紙まで豊富に用意されています。

金額は500円から1万円以上する台紙までバラツキがあります。

会社で送る場合は予算が決まっているため、予算内で選んで送ってください。

プライベートで送る場合は、故人との関係と予算に応じて決めるようにしてください。

あまり派手な台紙ではなく、シンプルなデザインで落ち着いた色合いの台紙が一般的に使われます。

弔電を送る金額はどれくらい?

弔電の金額は台紙と文章によって変わってきます。

台紙の金額は500円から1万円を超えるものまで様々です。

台紙の料金に送料が含まれているケースがほとんどですが、使う会社によって変わってきます。

文章の文字数によっても金額が変わります。

会社で送る場合は予算に応じて、台紙と本文を予算内で調整してください。

プライベートで送る場合は、香典を渡す場合の金額に見合った電報を送るようにしてください。

お通夜に参列して香典を3000円包む場合は、電報は1,500~2,000円くらいで送ります。

5,000円の場合は2,000~3000円、1万円の場合は5,000~6000円と香典を包む金額の50~70%ぐらいの金額で送るのが一般的です。

弔電の手配が間に合わなかったら

仏壇のイラスト

弔電の申し込みが遅れてお通夜などに間に合わずに送れないこともあります。

それでもお悔やみの気持ちを伝えたい場合は、後日弔問するか香典を手紙と一緒に郵送するようにしてください。

お通夜や告別式に参列できなかったこと、弔電が間に合わなかったことをお詫びします。

葬儀が終わっていたら遺族の方も少し落ち着き、ゆっくりお話できるかもしれません。

お通夜や告別式の後に弔電が遺族の手元に届くのは大変失礼なので、気をつけてくださいね。

まとめ

訃報を受けた時に送る電報は弔電(ちょうでん)と言います。

弔電は何らかの理由でお通夜や告別式に参列できない場合に送ります。

お通夜や告別式の後に遺族の手元に弔電が届くのは大変失礼です。

必ず間に合うように、訃報を受けてお通夜や告別式の場所や日時が分かったらすぐに申し込むようにしてください。

NTTや郵便局などで、電話やインターネットで申し込むことができます。

弔電のメッセージの内容を自分で考える場合は、申し込む前に考えてから送るようにしてください。

弔電はシンプルな台紙に、簡潔な短いメッセージを添えるのが一般的です。

文章が長くなったり、忌み言葉を使うのはマナー違反ですので気をつけてくださいね。

弔電は訃報を知り、急いで送らなくてはいけないので戸惑う方も多いです。

亡くなった方や遺族のためにマナーは必ず守るようにしてください。

何よりもお悔やみの気持ちや、遺族の方をいたわる気持ちが伝わるように細心の注意を払ってくださいね。