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散歩などで外に行ったり、換毛期で毛が抜けたり、犬をお風呂に入れて綺麗にしてあげたい時がありますよね。
皮膚病やノミ・ダニなどから守る為にも、清潔にしてあげたいのが飼い主の心理です。
しかし!
多くの犬はお風呂を嫌がります。
お風呂を嫌がるのはなぜなのでしょうか?
そこで今回は、犬がお風呂を嫌がる理由と犬に気持ちよくお風呂に入ってもらう方法をまとめました。
このページの目次
犬がお風呂を嫌がる理由
飼い主からするとお風呂で綺麗になって、さっぱりしたら気持ちいいと思うのですが、犬は汚れたり、においがついたりしてもお風呂に入るのを嫌がります。
それにはいくつかの理由があります。
お風呂で”におい”を消されてしまう
犬は人の100万倍以上の嗅覚を持っているといわれています。
”におい”で判断する世界で生きる犬にとって、お風呂に入ることは自分のにおいを消されてしまう行為です。
さらに、シャンプーなどの人工的なにおいで覆われてしまうこともあります。
人間にとっていい香りのシャンプーでも、犬にとっては強烈な”におい”と感じます。
いくらいい臭いでも、100万倍濃い臭いは人間でも嫌だと思いませんか?
入り慣れないお風呂場が怖い
室内犬として家の中で飼っていても、お風呂場は生活の場として慣れている犬は少ないです。
入り慣れていないお風呂場に入ることは、犬にとっていつもと違う雰囲気を感じ、嫌がります。
また、お風呂場はタイルや床材が犬にとっては滑りやす材質です。
不安定な足場は緊張感をあおり、犬が嫌がる理由の1つになります。
じっとしないといけない
犬をお風呂に入れる時にじっとしてもらわないと洗うことは難しいですよね?
犬にとって慣れない場所で、自由に動き回ることが出来ないのはとても不安です。
じっとさせることもお風呂が嫌いな理由の1つです。
目や耳に水が入る
夏に足だけ水に入って気持ちよさそうにする犬もいます。
基本的に犬は顔に水がかかるのに恐怖心があり、嫌がります。
お風呂で嫌がって動いていると、目や耳に水が入ることもあるかもしれません。
なるべく犬の目や耳に水がかからないようにしてあげてください。
シャワーの音が怖い
犬は聴覚も優れていて、人間よりも可聴域が広いです。
人間の可聴域は20~20,000ヘルツですが、犬は15~50,000ヘルツです。
人間の4倍の聴覚を持つともいわれています。
シャワーの音でさえも、強く出ていれば大きな音に感じてしまいます。
ドライヤーが怖い
洗ってあげた後に乾かそうとドライヤーを使うこともあります。
ドライヤーは近くで使うと音も大きく、慣れない熱風が出ることから怖がる犬が多いです。
なるべくタオルで乾かしてあげるようにしてください。
犬にお風呂に気持ちよく入ってもらうためには?
犬にお風呂に気持ちよく入ってもらうためには、お風呂場に慣れてもらうことが大切です。
お風呂場が怖い場所ではないと犬に分かってもらうようにしてください。
急にお風呂場に連れて行き、いきなりシャワーでお湯をかけて洗おうとすると怖がります。
まずはお風呂場で一緒に遊んだり、おやつをあげたりしながらお風呂場への恐怖心を取り除いてからシャワーをかけるようにしてください。
シャワーを使う時は弱めでスタート
お風呂場に慣れたきたら、シャワーは弱めでスタートします。
人間にとって心地よいお湯の温度でも、犬にとっては慣れない熱いお湯と感じます。
温度は32~38度前後で始めてください。
無理に抑えたりせず、ゆっくり時間をかけて慣れさせる必要があります。
まずは足にかけるところから始め、様子を見ながら体へとシャワーをかけて洗い始めます。
シャンプーは犬用のシャンプーで!
洗う時は必ず犬用のシャンプーを使うようにしてください。
慣れない”におい”がついたことで、洗った後に体を舐めることがあります。
犬用のシャンプーで、舐めても大丈夫な天然成分のものが安心です。
汚れをよく落としたいからと、強く洗うのは禁物です。
スキンシップの一環として声をかけながら、効率よく短時間で洗うと犬も安心します。
犬が特に嫌がる顔は早く洗ってあげるようにしてください。
顔に水をかけるのをどうしても嫌がる時は、無理に水をかけずに濡らしたタオルなどで少しずつ拭き取るなど工夫するようにしてください。
犬は怖かったことを覚えている
犬は怖かったことや嫌だったことは、いつまでも記憶している生き物です。
一度お風呂で怖い思いをすると、克服するまで時間がかかります。
なるべく小さい頃から慣らし、お風呂を好きになって、気持ちよく入ってくれるように躾けることが重要です。
お風呂が好きな犬になると、お風呂に入れるのが簡単でとても楽ですよ!
犬をお風呂に入れようとしたら、恐怖心のあまり歯をむき出しにして噛むこともあります。
日常的に基本的な躾や犬との信頼関係を築くことも大切です。
犬をお風呂に入れない方法
一度お風呂を嫌がるようになった犬が、気持ちよくお風呂に入れるようになるには色々と試す必要があり、時間がかかります。
軽い汚れの時は、濡れタオルで拭いてあげるだけでも汚れを落とすことができます。
また、日頃からこまめにブラッシングをして、毛が抜ける時期は特に毛玉や汚れがたまらないようにしてあげてください。
水の要らないドライシャンプー
お風呂に入らずに汚れを落としたい時は水のいらないドライシャンプーがオススメです。
ドライシャンプーにはスプレータイプ・泡タイプ・シートタイプなどがあります。
ブラッシングで汚れを浮かせてから使います。
泡タイプやスプレータイプは、犬に直接付けてその後にタオルで拭き取るか、タオルにつけてから拭いてあげるかで汚れが落ちます。
シートタイプは拭くだけなので簡単です。
汚れを落とすだけでなく、虫よけ成分や花粉やダニをキャッチする効果がある商品も販売されています。
どうしても犬をお風呂に入れれない時
犬がお家のお風呂に入るのにどうしても慣れない時は、プロにお願いするのも選択肢の1つです。
プロのトリマーは元気いっぱいの犬や震えてしまう犬など、様々な犬を見ています。
その犬に合った方法でトリミングやシャンプーを行います。
シャンプー以外にも爪切りや耳掃除などもしてもらえることもあります。
ペットショップやトリミングのお店にお願いすれば、プロの技を見てヒントを得ることも出来るかもしれません。
犬のお風呂の頻度は?いつから?
犬のお風呂は1ヶ月に1回~2回で大丈夫です。
洗いすぎると必要な皮脂まで落としてしまったり、過度なシャンプーは皮膚を傷めてしまうことがあります。
お風呂に慣れてくれたとしても、ひどい汚れでない限りは必要以上にシャンプーしないようにしてください。
どうしても洗ってあげたい時は、ドライシャンプーなどを使って皮膚に負担がかからないようにしてあげてください。
また、小さいころから慣らす場合もワクチン接種前の生後2~3ヶ月頃は免疫力も低く、まだ体も不安定なので避けるようにしてください。
ワクチン接種後の体調がいい時期に初めてのお風呂を経験させるのがオススメです。
まとめ
犬がお風呂を嫌がる理由は様々です。
慣れていないお風呂場や、音、においなど犬にとって不安要素が多いため嫌がります。
できることなら、飼い始めてなるべく速い段階でお風呂に慣れさし、お風呂が嫌いにならないようにするのがベストです。
一度お風呂を嫌いになってしまうと、なかなかお風呂に入ってもらえません。
そういう時はトリマーさんにお願いしたり、ドライシャンプーなどで洗うようにしてください。
飼い主にとっても犬にとっても犬の体を綺麗にして清潔に保ってあげることは大切です。
犬がお風呂を好きになると、新しいスキンシップの場にもなりますよ!
なるべく嫌いなポイントを少なくして、犬にお風呂場が楽しいと思ってもらえるように心がけてくださいね。