リフォームとリノベーションの意味の違いは?“意味と語源”から違いを明確にしました!

この記事を読むのに必要な時間は約6分です。

お家をリフォームするご予定ですか?

それともリノベーションする予定ですか?

「リフォーム」と「リノベーション」あなたのお家の工事はどちらですか?

どちらも“古くなったお家に手を加えること”です。

違うの分かるけど、どう意味が違うのかはっきりしません…

そこで今回は、「リフォーム」と「リノベーション」の“意味と語源”からそれぞれの違いをまとめました。

リフォームとリノベーションの意味と語源

辞書のイラスト

リフォームとリノベーションの意味は日本語の意味と英語の意味によって違います。

ちなみに、リフォーム(Reform)は英語圏では全く別の意味で使われています。

リフォームの意味と語源

リフォームという言葉は「Re+Form」からできています。

”Re”には再びや、またという意味があります。

”Form”には形という意味があります。

「再び形を戻す」という意味で使われています。

リノベーションの意味と語源

一方のリノベーションは、「Renovation」という英単語が語源になっています。

「刷新」、「更新」といった意味になります。

また、「Re+Innovation」と解釈されていることもあります。

”Innovation”には「革新」、「刷新」、「一新」といった意味があります。

リフォームとリノベーションの建築での意味

建築で考えると、

  • リフォーム:お家を、新築の状態に戻すこと
  • リノベーション:お家を、修復して改善すること

古いお家を元に戻す工事がリフォーム、新しい機能や革新的なデザインを取り入れてお家の利用価値をさらに高める工事がリノベーションということになります。

リフォームとリノベーションの例

マンションのイラスト

リフォームとリノベーションの違いを具体例を元にご紹介します。

築30年の4DKのマンションを想像してください。

  • ❶ キッチン、トイレ、お風呂などの水廻りを交換する
  • ❷ 4DKの間取りを3LDKの間取りに変更する
  • ❸ 汚れた天井や壁紙を全て張替える
  • ❹ 4DKだった間取りを設備や建具などを全て入れ替えて3LDKの間取りへ変更する

❶と❸に関しては、築30年のマンションというマイナスの状態だった古いお家を”元に戻す工事”を行っていますのでリフォームになります。

❷と❹に関しては、築30年のマンションというマイナスの状態だった古いお家の機能性を改善して、住む人の暮らしに合わせた工事を行いました。

既存の住宅の価値を高める工事を行ったのがリノベーションになります。

リフォームとリノベーションの英語の意味

実は英語で住宅のリフォームをする時はRenovation(リノベーション)が使われることが多く、日本で使われているような使い分けはあまりされていません。

リフォームの英語の意味

”Reform”の英語の意味は「改心」や「改革」という意味があります。

犯罪者を改心させる時、宗教を改宗する時、社会システムを改革する時などにリフォーム(Reform)が使われます。

英語でリフォームする時には「Renovate」や「Remodel」という単語が使われます。

リノベーションの英語の意味

”Renovation”には改築、改新、革新といった意味があるので日本語で使われている時と似た意味を持っています。

日本語で言うリフォームは英語圏では”Renovation”と言われることが多いです。

しかし、日本ではイノベーションと意味が混同して使われています。

イノベーション(Innovation)は新しいものにさら価値を加える革新という意味が強いです。

リノベーション(Renovation)は既にあるものに価値を加えるという意味合いになります。

リフォームとリノベーションの意味と定義

リフォーム工事をするイラスト

リフォームとリノベーションの意味の違いは国で定められた明確な定義はありません。

マスメディアやリフォームやリノベーション工事を行っている会社が、内容によって使い分けているのが実情です。

どちらの言葉で表現しても間違いではありません。

お家に手を加える時の意図や、目的で使い分けられています。

今回は主要なリノベーション関連会社が加盟している「一般社団法人 リノベーション住宅推進協議会」の”リノベーションとリフォームの違い”での定義をご紹介します。

リフォーム
現状回復のための修繕営繕不具合箇所への部分的な対処

リノベーション
機能、価値の再生のための改修
その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修

優良なリノベーション
「検査」→「工事」→「報告(開示)」→「保証」→「住宅履歴」の「統一規格」に則り、品質基準に適合したリノベーション。

「一般社団法人 リノベーション住宅推進協議会」のWEBサイトより抜粋

まとめ

リフォームはマイナスの状態だった古い住まいを”元に戻す”意味で使われています。

リノベーションは古い住まいを修復、改善してより住みやすいお家にする工事の意味で使われています。

一見、同じような意味を持つリフォームとリノベーションですが、言葉の”意味と語源”を理解すると混同されて使われていることがよく分かります。

水回りを入れ替えるにせよ、数十年前のものよりは新しい設備の方が改善されていることが多いため、”リノベーション”を使う方が適しています。

しかし、リフォームの方が一般に浸透していて、使われ始めたのも古いため、”リノベーション”が浸透していないのが実情です。

テレビ番組の「大改造!!劇的ビフォーアフター 」で行われている工事のほとんどは”リノベーション”になります。

これであなたのお家をリフォームするのかリノベーションするのかお分かりになりましたか?

どちらにせよ、住みやすくてキレイなお家に工事することでさらにお家への愛着が持てるようになると思います。