アメリカの祝日は少ない?日本の祝日と日数を比べてみました。

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アメリカが国として祝日と定めている日数は日本に比べると少ないです。

2018年3月現在、日本では祝日が1年間に16日定められています。

アメリカでは祝日が1年間に10日となっています。

また、州が定める祝日や、祝日なのに普通に仕事をしている日も多くあります。

そこで今回はアメリカの祝日日数が日本に比べて少ないか比較してまとめてみました。

アメリカの祝日は日本に比べると日数が少ない!

アメリカの国が祝日としている日数は1年間に10日

日本が国の祝日としている日数は1年間に16日

アメリカの方が日本より6日少ないということになります。

アメリカと日本の祝日を一覧にまとめて比較してみました。

アメリカの祝日一覧

アメリカの国(連邦政府)が定める祝日は1年のうち10日です。

国が定めている祝日はフェデラル・ホリデー(Federal Holidays)と呼ばれています。

1月1日 ニューイヤーズデー New Year’s Day
1月第3月曜 キング牧師記念日 Martin Luther King, Jr. Day
2月第3月曜 大統領の日 Presidents’Day
5月最終月曜 戦没将兵追悼記念日 Memorial Day
7月4日 アメリカ独立記念日 Independece Day
9月第1月曜 労働者の日 Labor Day
10月第2月曜 コロンブスの日 Columbus Day
11月11日 復員軍人の日 Veterans Day
11月第4木曜 感謝祭 Thanksgiving Day
12月25日 クリスマス Christmas Day

アメリカの祝日の特徴は、

  • アメリカの歴史において重要な日
  • アメリカの歴史において重要な人物の誕生日
  • キリスト教関連の記念日
  • 軍人を称えるための日

の4つに大まかに分類できます。

また、一部の州では国が定めている祝日でも祝日としない州もあります。

アメリカの祝日の由来を追記しました。

アメリカ人は祝日に休まないって本当!?

アメリカでは日本と違い、祝日に全ての会社や学校が休みでありません

国が定める祝日は、役所や証券取引所、博物館などの公的サービスは休みになっていることが多いですが、一般企業や学校は日常と変らない日もあります。

国が祝日として定めている日のうち、

  • 1月1日 ニューイヤーズデー
  • 5月最終月曜 戦没将兵追悼記念日
  • 7月4日 アメリカ独立記念日
  • 9月第1月曜 労働者の日
  • 11月第4木曜 感謝祭
  • 12月25日 クリスマス

の6日は多くの会社や学校が休みとなります。

お店も短縮営業や、閉店していることもあります。

旅行に行く時は気をつけてください!

他の4日は多くても1/3程度の企業しか休日としていません。

お店も通常営業をしていることが多いです。

一部の州では祝日ではないこともあります。

アメリカの主要な州の祝日

アメリカでは国が定めた祝日を州、市単位で祝日とするか選ぶことができます。

そのため、州によって祝日が違ったり、州や市の祝日を定めている場合もあります。

あまりに多種多様だったため、アメリカの主要都市や日本人が訪れる機会の多い州の祝日もまとめておきます。

カリフォルニア州の祝日

日本からアクセスしやすい西海岸の主要都市ロサンゼルスとサンフランシスコのある州です。

カリフォルニア州では、

3月31日 セザール・チャベスの日
11月第4金曜 感謝祭翌日

の2日間を州の祝日として定めています。

サンフランシスコでは10月第2月曜コロンブス・デーは祝日ですが、カリフォルニア州のそれ以外の市ではの祝日とされていません。

また、バークレーやウェストハリウッドのみの祝日が市ごとに定められていたりもします。

ニューヨーク州の祝日

アメリカの東海岸の主要都市で、アメリカ最大の都市があるニューヨーク州。

国が定める祝日は基本的には休みです。

ニューヨーク州では、

2月12日 リンカーン誕生日
11月第1火曜 選挙の日

を2日間を州の祝日として定めています。

ハワイ州の祝日

アメリカの中でも日本人観光客が最も多く訪れるハワイ。

ハワイ州は祝日の多い州となっています。

国が定める祝日の他に4日~5日あります。

年によって祝日になったりならなかったりという日もあります。

3月26日 プリンス・クヒオ・デー
3月30日 聖金曜日
6月11日 カメハメハ・デー
8月第3金曜 ハワイ州昇格記念日
11月第1火曜 選挙の日(年による)

ハワイ州に関わる日や、英雄を称える日が祝日として定められています。

イリノイ州の祝日

シカゴがあるイリノイ州では国が定める祝日は全て休みです。

州が定める祝日として、

2月12日 リンカーン誕生日
11月第1火曜 選挙の日
11月第4金曜 感謝祭翌日

3日州の祝日として定められています。

また、シカゴだけが祝日となる日が3月第1月曜にあります。

ワシントン州の祝日

シアトルのあるワシントン州では州が定める祝日はありません。

また、国が定める祝日の10月第2月曜のコロンブスの日が祝日になっていません。

祝日の日数が9日とアメリカの州の中でも少なくなっています。

テキサス州の祝日

テキサス州の祝日が一番ややこしく設定されています。

テキサス州政府は祝日が土日と重なった場合でも振替休日を定めていません。

また、

  • 完全に休みになる祝日
  • 選択式の祝日
  • 社会運営維持に最低限必要な人数以外を休みとする祝日

の3種類があります。

非常に分かりにくい祝日制度です。

住んでいる人は困らないのでしょうか?

基本的に州が休みと定めているのは、

11月第4金曜 感謝祭翌日
12月24日 クリスマス・イブ
12月26日 クリスマス翌日

の3日間です。

クリスマス前後に連休としているのが特徴的です。

日本の祝日一覧

日本の国が定める祝日は下記表の1年の間に16日となっています。

1月1日 元日
1月第2月曜 成人の日
2月11日 建国記念の日
3月20日前後 春分の日
4月29日 昭和の日
5月3日 憲法記念日
5月4日 みどりの日
5月5日 こどもの日
7月第3月曜 海の日
8月11日 山の日
9月の第3月曜日 敬老の日
9月23日前後 秋分の日
10月第2月曜 体育の日
11月3日 文化の日
11月23日 勤労感謝の日
12月23日 天皇誕生日

日本の祝日の特徴は、

  • 天皇の誕生日
  • 人(国民)に関する記念日
  • 季節ごとの記念日
  • 自然や人に感謝する日

の4つに大まかに分類できます。

日本を象徴する天皇と、人や自然を大切にする日本っぽさが出ています。

日本の祝日の由来を追記しました。

アメリカの祝日と日本の祝日の違い

アメリカの祝日は歴史的にみて重要だった日や、重要な人物の誕生日が祝日として定められていることが多いです。

日本でも憲法記念日や建国記念の日など国として重要な日が祝日となっています。

天皇誕生日や、昭和の日(昭和天皇の誕生日)など天皇の誕生日が祝日として定められているのも目立ちます。

アメリカではキリスト教関連の行事が祝日となっていますが、日本ではクリスマスも祝日ではありません。

州で定めている祝日には宗教色も少し強い祝日もあります。

日本の場合、季節の節目の春分の日・秋分の日、自然に感謝する海の日・山の日など季節ごとの祝日が多いのも特徴的です。

また、アメリカでは軍人に関する祝日が制定されてるのが目立ちますね。

日本のようにこどもの日、成人の日、敬老の日など国民の記念日といった日はあまり定められていません。

祝日を比べるとアメリカと日本の文化的な違いを感じることができておもしろいですね!

まとめ

アメリカの祝日の日数は日本に比べると少ないです。

日本は16日ですが、アメリカでは国によって定められている祝日は10日しかありません。

日本の方が6日多いことになります。

しかし、アメリカでは州や市ごとに祝日を決めることができるため、国全体が祝日として休む日は全体の1年のうち6日程度です。

州によっては日本に近い日数祝日があることもあります。

ワシントン州では1年に9日しか祝日が定められていません。

また、日本のように祝日が休みと決められているわけではなく、休まない祝日もあります。

州や企業、学校によって祝日として”休む日”と”休まない日”があるのはおもしろいですね。

アメリカと日本の祝日を比べてみると、祝日を定める基準から文化的な違いも垣間見ることができました。

アメリカとお仕事をする際や、旅行に行く際の参考になれば幸いです。

追記1:アメリカの祝日の由来

アメリカの祝日の由来も合わせてまとめておきます。

1月1日 ニューイヤーズデー

日本の元日と同様に1年の節目の日は国がの定める祝日になっています。
企業や学校、公共サービスなどはお休みになります。
日本と違い、「年末年始休暇」はありません。
1月2日から平日という会社が多いです。

1月第3月曜 キング牧師記念日

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の誕生日(1929年1月15日)に近い1月第3月曜を祝日としています。
アフリカ系アメリカ人に対する人種差別撤廃を求めた公民権運動の指導者を讃えて祝日となっています。

2月第3月曜 大統領の日

2月第3月曜日は2月生まれのアメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンと第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日を祝う祝日となっています。
元は2月22日生まれのワシントン大統領と2月12日生まれのリンカーン大統領の誕生日は別々の祝日とされていました。
1971年の 月曜休日統一法により「大統領の日」と制定されることになりました。

5月最終月曜 戦没将兵追悼記念日

最初は南北戦争で亡くなった兵士を称えるために定められました。
第一次世界大戦の後、戦争で亡くなったアメリカ合衆国の兵士を追悼する日と拡大解釈されるようになりました。
今では兵役中に亡くなったアメリカ合衆国の男女を追悼する日となっています。

7月4日 アメリカ独立記念日

1776年7月4日にアメリカ独立宣言が採択された日はアメリカでも一番祝日っぽさを感じられる日です。
英語ではインディペンデンス・ディと言われており、映画のタイトルにもなりました。
独立記念日には各地でパレートやイベンドが開かれたり、打ち上げ花火で言わることが伝統となっています。

9月第1月曜 労働者の日

9月第1月曜は日本でいう勤労感謝の日のようなイメージです。
アメリカのほとんどの会社や学校は休みになりますが、お店などは通常どおり営業するところもあります。

10月第2月曜 コロンブスの日

1492年10月12日にクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見し、到着を祝う祝日です。
10月第2月曜と定められていますが州によって祝日としない日も多くあります。
そのため、あまり重要視されていない傾向があります。

11月11日 復員軍人の日

11月11日と定められた復員軍人の日はもともとは第一次世界大戦の休戦条約締結日(1918年11月11日)を記念した祝日でした。
別名、退役軍人の日とも呼ばれています。
今では復員軍人を称えるための祝日となっています。
一時期は10月第4月曜へ変更されましたが、復員軍人団体の反対により11月11日に戻されました。
そのため、多くの会社や学校では休みとされていません。

11月第4木曜 感謝祭

感謝祭(サンクスギビング・デー)は、イギリスから移住した人が最初の収穫を記念した祝日です。
新しく移住したアメリカ大陸で食物を上手に育てられなかった移住者達はネイティブ・アメリカンからトウモロコシなどの作物の栽培知識の教えてもらい生き延びることができました。
初めての収穫を記念してネイティブ・アメリカンと共に神の恵みに感謝し、祝った日とされています。
この日はアメリカ人の多くが家族で過ごすため、休むことが多いです。
また、感謝祭翌日の11月第4金曜から”ブラックフライデー”としてクリスマス・セールが始まります。

12月25日 クリスマス

アメリカで唯一のキリスト教に基づいた祝日です。
アメリカがキリスト教国家ということがよくわかります。
クリスマス・イブまでアメリカ中が盛り上がります。
翌25日になると教会へ行ったり、家族で過ごす人が多いみたいです。

追記2:アメリカの州ごとの祝日の由来

多くの州で取り入れている州ごとに祝日の由来についてもまとめてみました。

2月12日 リンカーン誕生日

2月第3月曜 大統領の日とは別に、第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日を祝う祝日とする州も多いです。
リンカーン大統領は「奴隷解放宣言」を宣言し、アメリカで奴隷解放運動が盛んになりました。
5州が毎年祝日としています。

イースターの前の金曜日 聖金曜日

はっきりとした日にちが定まっていないイースター(春分の日の後の最初の満月の次の日曜日)。
その前の3日前の金曜日はイエス・キリストが十字架にかけられて処刑された日として祝日になっていることが多いです。
アメリカでは13州が祝日として定めています。
キリスト教色の強い祝日です。

11月第1火曜 選挙の日

11月の第1火曜日はアメリカの公職選挙の日と定めらています。
14州が毎年祝日としています。

11月第4金曜 感謝祭翌日

飛び石連休を埋める形で、28の州で感謝祭翌日が祝日となっています。
そのため、アメリカでは11月第4木曜日から4連休となります。
また、この日はブラックフライデーとも言われており、クリスマス・セールが始まる日でもあります。日本でも少しずつ浸透してきています。

追記3:日本の祝日の由来

日本の祝日の由来についてもまとめておきます。

日本の祝日は基本的には1948年(昭和23年)7月20日の法律制定にて定められました。

1月1日 元日

年の始まりを祝う日として祝日として定められています。
祝日として「元日」が正しい名称で「元旦」ではありません。

1月第2月曜 成人の日

大人になったことを自覚するために若者を祝い、励ますために定められた祝日です。
元々は1月15日でしたが、ハッピーマンデー制度により1月第2月曜日へと変更されました。

2月11日 建国記念の日

1967年に定められた祝日で、日本の建国を祝う日とされています。
日本の国を愛する心を養うために定められました。

3月20日前後 春分の日

天文観測による春分が起こる春分日が春分の日として毎年祝日として定められています。
だいたい、3月20日前後に定められることが多いです。
決まった日ではないのが特徴です。

4月29日 昭和の日

最初は昭和天皇誕生日として祝日になりました。
1989年に平成天皇の誕生日12月29日が天皇誕生日となり、みどりの日として改名されました。
2007年にみどりの日を5月4日に定め、昭和の日と名前を変えることとなりました。

5月3日 憲法記念日

1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念して祝日となっています。
ゴールデンウィークの1日目となっています。

5月4日 みどりの日

元々はゴールデンウィークの中日を「国民の休日」として祝日にしていました。
2007年より4月29日が昭和の日となったみどりの日を5月4日に移動して自然に親しみ、感謝する日と定めました。

5月5日 こどもの日

ゴールデンウィークの最終日です。
こどもの日は端午の節句である5月5日をこどもの日として祝日に定めました。
祝日法によると、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨となっています。

7月第3月曜 海の日

1996年に7月20日を海の日として島国である日本の周りの海に感謝する日として定められました。
ハッピーマンデー制度により2003年から7月の第3月曜日へと移動されました。

8月11日 山の日

2016年の8月に定められた祝日です。
海の日と同様に、山の多い日本で山に感謝する日として定められました。
長期でお盆休みが取りやすいように無理やり作った祝日という感じが否めません。

9月の第3月曜日 敬老の日

1966年に定められた祝日で、日本社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝うために定められました。
ハッピーマンデー制度により2003年より9月の第3月曜日へと移動されました。

9月23日前後 秋分の日

春分の日と同様に決まった日ではないのが特徴です。
天文観測による秋分が起こる秋分日が毎年祝日として定められます。
だいたい、9月23日前後に定められることが多いです。

10月第2月曜 体育の日

1964年に東京オリンピックの開会式が行われた日として1966年に体育の日として定められました。
スポーツをして、健康な体をつちかうための日とされています。
ハッピーマンデー制度により10月の第2月曜日へ移動されました。

11月3日 文化の日

明治天皇の誕生日に由来しています。
明治期に天長節、昭和初期に明治節として祝日となっていた日がそのまま文化の日として定められました。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨としています。

11月23日 勤労感謝の日

元々は宮中祭祀の一つの収穫祭にあたる日でした。
今では「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨として祝日に定められています。
世界的にメーデーにあたる5月1日に勤労感謝の日を移動させる案もありました。

12月23日 天皇誕生日

天皇の誕生日を祝う日として祝日になっています。
平成31年以降は2月23日に変更される予定です。
それまでは昭和天皇の誕生日でもある4月29日が天皇誕生日として祝日になっていました。

※この記事の祝日は2018年3月の情報を元に書いています。