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指先や、指の横に小さいブツブツがいっぱいできて気になりませんか?
「痒くもないし、痛くもないのでそのうち治るだろう」
と思って放置している方も多いことかと思います。
この小さいブツブツの正体は汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)かも知れません。
汗疱状湿疹はなぜ起こるのでしょうか?
その考えられる原因と対処法についてまとめました。
このページの目次
汗疱状湿疹の症状
汗疱状湿疹は小さい水ぶくれのようなブツブツがたくさん出現する症状です。
主に出現するところは、
- 手のひら
- 手の甲
- 手の指先
- 足の裏
- 足の指先
- 指の側面
- 指の関節
- 指の股
などに出てきます。
汗疱状湿疹の特徴
左右非対称で、右手だけ、左手だけ、といった出方をすることもあります。
小さいブツブツが集中的に固まって出てくるのが特徴です。
普通は痛みや、痒みはありませんが、痛みや痒みがある場合もあります。
放っておくとどうなる?
汗疱状湿疹は放っておくとさらに悪化し、かゆくなったり痛くなったりすることがあります。
少しずつ患部が広がっていき、いろんなところに症状が出てくるケースもあるようです。
つぶして大丈夫?
汗疱状湿疹は絶対につぶしてはいけません!
つぶしてしまうと中から水のようなものが出てきて、皮膚がボロボロになってきます。
つぶした部分の皮膚も薄くなり、痒みや、痛みが出てきます。
さらに広がっていく原因にもなります。
汗疱状湿疹の別名
汗疱状湿疹はいろいろな呼び方で呼ばれでいます。
- 汗疱(かんぽう)
- 発汗異常性湿疹
(はっかんいじょうせいしっしん) - 異汗性湿疹(いかんせいしっしん)
- 指湿疹(ゆびしっしん)
など人によって呼び方が違います。
汗疱状湿疹の主な原因
汗をよくかく人に多いと言われています。
汗が皮膚の外に出れず、皮膚の中で炎症を起こし、湿疹(しっしん)が発生すると考えられています。
汗疹(あせも)の特徴と湿疹(しっしん)の特徴が混ざりあった病気です。
ですが、残念ながら汗疱状湿疹の原因はまだはっきりとわかっていません。
よく出てくる人の特徴
毎年、春から夏にかけて症状が出てくる人が多いです。
よく汗疱状湿疹が出る人の特徴は、
- よく汗をかく人
- 金属アレルギーをもっている人
- タバコを吸う人
- 慢性的な副鼻腔炎や扁桃腺炎がある人
- ストレスの多い人
- 汗腺機能の低下している時
などいろんな人に症状が出ます。
根本的な原因は人によって様々です。
汗疱状湿疹ができた時の対処法
原因がはっきりと解明されていないため、完治させる治療法もまだ見つかっていません。
皮膚科を受診すると、症状を緩和するのに2つの薬を処方されることが多いです。
1. ステロイド薬
ステロイド薬は炎症を抑えるための塗り薬です。
炎症を体の中から抑える効果があります。
直接ブツブツが出ているところに塗って使います。
市販薬ではテレスや、オイラックスなどが一般的に販売されています。
2. 尿素薬
尿素薬(にょうそやく)は皮膚を保湿するための塗り薬です。
ステロイド薬を使って炎症がおさまった後、患部の皮膚がボロボロと剥がれ落ちてきます。
ボロボロと剥がれおちてきた皮膚をそのままにしていると、また汗疱状湿疹が出やすくなります。
そこで、尿素薬を使って皮膚の回復を助けます。
市販薬ではエクテマクリームやエスミナンなどが一般的に販売されています。
汗疱状湿疹と似た症状
指などに小さいブツブツがいっぱいできる汗疱状湿疹の症状と似ている他の病気もあります。
コリン性蕁麻疹
コリン性蕁麻疹(こりんせいじんましん)は汗疱状湿疹とはちがい、蕁麻疹のひとつになります。
症状は汗疱状湿疹と似ていますが、また別の病気になります。
手湿疹
手湿疹(てしっしん)はブツブツができるというよりも、手や指の一部または、全体が赤くなるのが特徴です。
一緒に汗疱状湿疹が出る場合もあります。
まとめ
汗疱状湿疹は特に害がある病気ではありません。
しかし、根本的な原因がわかっていません。
原因がわからないため、完治することはまだありません。
しかし、症状を抑えることはできます。
かゆみも痛みもないからといって放っておくのはいけません!
市販薬で改善する対処法もありますので早めに対処することが大切です。
また、似た症状も多く、いろいろな原因があるため、人によって治療方法が違います。
早く治したい場合はすぐにお医者さんに相談し、適切な治療を受けることをオススメします。