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飛行機に乗る時、飛行機を区別するためにフライトごとに便名が決まっています。
NH185や、JL152や、などです。
この便名の付け方にルールがあります。
決めているのは国際航空運送協会(IATA)と航空会社です。
今回は飛行機の便名の決め方についてまとめました。
このページの目次
飛行機の便名の決め方
飛行機の便名はフライトナンバーと呼ばれています。
便名は各フライトごとに固有のアルファベットと数字が決められています。
先頭の2文字は国際航空運送協会(IATA)が決めた航空会社別のアルファベットです。
その後に数字が1桁~多い時は5桁の番号が続いています。
数字は航空会社によって決めるためバラバラです。
各航空会社ごとに国際便も国内便もルールを設けて決めています。
一応国際的な指標がありますが、数字は航空会社が自由に決めることができます。
飛行機の便名の前の2文字の決め方
前の2文字は航空会社を表す2レターコードと呼ばれています。
国際航空運送協会(IATA)が世界中の航空会社のコードを決めています。
JALはJL、ANAはNHから便名が始まります。
数字から始まる航空会社もあります。
全日空はなぜANではなくNHなのか?
全日空は元々日本ヘリコプター輸送という名前でした。
その時の便名が Nippon Helicopter のNHでした。
そのため、今でもNHから便名が始まります。
飛行機の便名の後ろの数字の決め方
航空会社によって決められる便名の数字には傾向があります。
多くの航空会社で、国際線や長距離フライトには1~3桁を使います。
東、北に向かうフライトには偶数、西、南に向かうフライトには奇数が使われます。
同じ日の同じ路線を何度も往復している場合は、連番で決められていることが多いです。
例えば、東京-大阪間は1日何便も1つの航空会社で飛んでいます。
朝一番早い東京発を101便、大阪発を102便、お昼の東京発を103便、大阪発を104便と決めたりしています。
また、縁起が悪いので過去に大きな事故を起こした便名は使われないとが多いです。
航空会社によっての細かい決め方
一般的に4桁の便名で1000番から4000番台は地方便、5000番台は共同運行便、8000番代はチャーター便や貨物便、9000番台は回送便に使われることが多いです。
JALの場合だと、国内線は1000番台から4000番台と決められています。
そして、羽田空港発の便には1000番台、伊丹空港発は2000番台、福岡空港発は3000番台が使われています。
若い数字を使っているのは主要路線
便名に1桁や2桁の数字が使われているのは主要路線です。
特に1や、2はその航空会社の看板路線に使われています。
例えばJALの1便(JL1)はサンフランシスコ-羽田便、2便は羽田-サンフランシスコです。
ANAの1便(NH1)はダラス-成田便に割り振られています。
他にも、
- アメリカン航空 1便(AA1)ニューヨーク-ロサンゼルス便
- ユナイテッド航空 1便(UA1)サンフランシスコ-シンガポール便
- ルフトハンザ航空 1便(LH1)ハンブルク-フランクフルト便
- シンガポール航空1便(SQ1)サンフランシスコ-香港便
- エミレーツ航空1便(EK1)ドバイ-ロンドン便
- カンタス航空1便(QF1)シドニー-ドバイ便
- 大韓航空1便(KE1)ソウル-東京便
- ニュージーランド航空(NZ1)ロサンゼルス-オークランド便
など国際線の人気路線や、国内の主要路線に使われています。
飛行機の便名は何のためにあるの?
飛行機の便名は私達がどの飛行機に乗ればいいのか見分けるためだけに決められているわけではありません。
管制官が飛行機に指示を出すためにも利用されています。
機体にも番号が決められていますが、同じ機体で1日何度も違うルートのフライトを飛ぶこともあります。
機材到着が遅れて、飛行機が時間通りに飛ばないのはそのためです。
機体番号を使って指示をすると、管制官の指示リストの中に同じ番号が何回も出てきて間違う可能性があります。
そのため、フライトごとに固有の便名を決めて管制官が指示を出しています。
便名は安全のためにも必要なのです。
便名から分かること
飛行機の発着日と便名が分ければ、
- 航空会社
- 発着時間
- 発着場所
- 飛行時間
を調べることができます。
便名を入力することによって飛行ルートを調べるサービスもあります。
友達や家族が5月10日のJL233便で訪ねてくるとわかればサプライズで飛行場に迎えに行くこともできます。
飛行機の便名がいっぱいあるのはなぜ?
飛行機に乗る時、乗るはずの便名以外に2つ~4つ違う便名が表示されることがあります。
これは、航空会社同士が共同運行をしているコードシェア便だからです。
1つの航空会社ではその路線の座席を満席にできないため、他の航空会社が席を販売している便にはたくさん便名が付きます。
共同運航便には親会社がと子会社があります。
親会社が飛行機を飛ばすことが多いため、管制官は基本的に親会社の便名で指示を出します。
飛行機の便名の読み方
飛行機の便名はローマ時の後に数字を読みます。
KL147便だと「ケー・エル・イチヨンナナ」便と読みます。
英語の場合では、「ケー・エル・ワン・フォー・セブン」になります。
まとめ
飛行機の便名を決めるのは国際航空運送協会(IATA)と航空会社です。
前の2文字のローマ時は国際航空運送協会(IATA)によって決められています。
後ろの数字は航空会社が独自のルールに従って自由に決めています。
数字の決め方には世界的に傾向はありますが、必ずしも共通しているわけではありません。
便名はお客さんがどの便に乗るかを知るためや、管制官が指示を出すために使います。
たくさん便名が付いている飛行機は共同運航便です。
共同運航便に管制官が指示を出す時は親会社の便名を使います。
読み方はローマ時を読んで続きに数字を読みます。
便名の決め方にも航空会社によって法則があるので、飛行機を使う時は気にして乗ると面白いです。
飛行機に乗る機会があれば、チケットを持って帰り飛行ルートを調べることもできます。