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中華スープやあんかけなどでとろみを出すのに活躍する片栗粉。
出来立てはトロトロで美味しそうなのに、時間が経って冷めてくるととろみがなくなって水っぽくなることはありませんか?
また、食べ始めはトロトロなのに食べ終わるころにはシャバシャバになってしまうことも!
そこで今回は、片栗粉のとろみがなくなってしまう理由や復活させる方法などをまとめました。
片栗粉のとろみがなくなる理由
片栗粉といえば料理にとろみを出したり、衣にするとサクサクになったりとてもよく使う料理の材料です。
この片栗粉によるとろみはなぜ時間が経つとなくなってシャバシャバになってしまうのでしょうか?
片栗粉はカタクリと呼ばれる植物の根からとったデンプンから作られています。
デンプンは水を加えて加熱することで粘りが出てトロトロになる性質を持っています。
この性質を利用して食材にとろみをつけています。
料理が出来たての時はトロトロだったものの、時間が経つにつれて食材から水分が出てきてしまいます。
その水分がデンプンの結合を解いてしまうため、冷めると水っぽくなってしまうのです。
片栗粉のとろみを復活させるには?
1度分解されてしまったとろみは、再度加熱しても復活することはありません。
とろみをどうしても復活させたい場合には、料理をもう一度鍋に戻して新しく片栗粉でとろみを作る必要があります。
しかし、再び調理することで料理の味が変化してしまったり片栗粉がダマになってしまう事もあります。
あまりオススメはしません。
あんかけやとろみのある料理を作る際には、食べる直前にとろみを加えるようにしてください。
また、とろみが無くなる前になるべく早く食べるようにするのもポイントです。
とろみを長持ちさせたい時は?
とろみを長持ちさせたいときには、片栗粉を入れた後にしっかり加熱するようにしてください。
片栗粉に含まれるデンプンは65度以上でかたまりはじめます。
加熱が足りないとデンプンが結合せず、仕上がりが水っぽくなってしまいます。
片栗粉を投入してから強火で1分程ひと煮立ちさせ、よく混ぜることがとろみを長持ちさせるためのコツです。
また、水分の多いキャベツ・白菜・豆腐などは盛り付けてから水分が出やすいため、しっかりと加熱して水分を飛ばすことも大切です。
片栗粉と同じ分量のコーンスターチを混ぜたものを加えるととろみを長持ちさせることもできます。
食べ始めるまでに時間がかかる場合などに試してみてはいかがでしょうか?
片栗粉を入れるコツ
片栗粉を料理に使う際は、料理に入れる直前ではなく先に混ぜて用意しておくことがポイントです。
料理に使う直前に急いで用意すると、ダマになりやすくなります。
また、片栗粉を料理に入れる際は片栗粉に対する水の割合を少なめにするのもポイントです。
片栗粉1に対して水は1~2ぐらいの割合がオススメです。
なるべく早く高温で水分を飛ばすことが、とろみを長持ちさせるポイントです。
片栗粉がない!何で代用する?
片栗粉がない場合には、
- 小麦粉
- コーンスターチ
- 葛粉
- ジャガイモ
などで代用することができます。
料理の仕上げで片栗粉がないことに気づいた時には試してみてください。
しかし、小麦粉は片栗粉に比べ焦げやすいため調理時間や火加減に注意が必要です。
コーンスターチはトウモロコシのデンプンから作った粉です。
お菓子作りなどでよく使われますが、料理にも使用できます。
少し風味があるため、味の濃い料理などでにオススメです。
また、葛粉は冷めると固まる性質を持っています。
料理が冷める前に食べきるようにしてください。
ジャガイモはすりおろして使用することで料理にとろみをつけることが出来ます。
元の料理と合うものであれば、ジャガイモで代用するのもオススメです。
まとめ
片栗粉のとろみがなくなる原因は食材からでる水分です。
片栗粉のとろみは再度加熱しても復活しません。
復活させるには、鍋に戻してさらに片栗粉を入れると新しくとろみを加えることができます。
しかし、味が変化することが多くあまりオススメはしません。
とろみを長持ちさせるためには料理を出す直前に片栗粉を加えて、1分程高温でしっかりと加熱してください。
他にもコーンスターチを混ぜることでとろみを長持ちさせることもできます。
麻婆豆腐など味の濃いお料理にはオススメの方法です。
また、片栗粉がなくても小麦粉・コーンスターチ・葛粉・ジャガイモなどで代用することができます。
それぞれの性質に注意しながら上手く料理に取り込んでみてください。