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季節の変わり目や、体調を崩し免疫力が低下しているときに、見慣れない湿疹が一列に身体に出ていたら注意が必要です。
一列に連なったような湿疹は放っておくと危険かも知れません。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)の可能性があります。
帯状疱疹の特徴や、水痘(すいとう)ウイルスとの関係、出る原因と出やすい体の場所などをまとめました。
湿疹が一列に!帯状疱疹の特徴
湿疹が帯のように一列に連なって出た場合、帯状疱疹(たいじょうほうしん)の可能性があります。
この帯状疱疹はピリピリとした痛みや、痒みを伴うことが多いです。
放っておくと、そこからさらに水泡ができ、破れてかさぶたになります。
痛みの強さには個人差があり、ピリピリする程度から眠れない程の痛みまで様々です。
また、発熱を伴うこともあり、リンパ節の腫れがみられることもあります。
水痘(すいとう)ウイルスと帯状疱疹の関係
水痘ウイルスの写真
帯状疱疹は、潜伏していた水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが皮膚の表面上に出てきて起こります。
水疱瘡は一度かかると、体の神経の中にウイルスが潜伏した状態になります。
免疫力の低下や、ストレスなどにより神経を伝って皮膚に湿疹のようになって出てきます。
水疱瘡にかかった経験がある人に帯状疱疹がうつることはありません。
しかし、水疱瘡になっていない子供には、帯状疱疹が水疱瘡としてうつる可能性があります。
帯状疱疹が出る原因
帯状疱疹は、一般的には50代から70代に多いと言われています。
- 高齢による免疫力の低下
- 疲労
- ストレス
- 悪性腫瘍
- 感染症
- 放射線などによる影響
- 抗がん剤治療や免疫抑制剤による免疫力の低下
などが原因としてあげられています。
しかし、水疱瘡にかかったことがある人なら何歳でも出る可能性はあります。
帯状疱疹が出やすい箇所と症状
帯状疱疹は、身体の左右どちらか一方の神経を伝って出てきます。
お腹や胸、背中などの上半身に多く発症することが多いです。
全身どこでも発症する可能性がありますが、特に顔に一列の湿疹が出た場合は注意が必要です。
帯状疱疹が顔に出ると、顔面麻痺や視力の低下などの原因になることがあります。
帯状湿疹が顔に出た時の症状
帯状疱疹が顔に出た時の症状としては、
- 片頭痛を感じる
- 瞬きが出来ない
- 顔がゆがむ
- 味覚障害
- まぶたが腫れる
- 目の充血、炎症
- めまい
などがあげられます。
顔に出る帯状疱疹はとても危険です。
放っておくと脳炎、髄膜炎などに重症化してしまうこともあるので注意してください。
また帯状疱疹が顔に出てから4週間は脳卒中のリスクが高くなるともいわれています。
これは、帯状疱疹のウイルスが脳血管に入って炎症を起こしやすいことが理由とされています。
帯状湿疹の主な治療法
帯状疱疹の治療法には抗ヘルペスウイルス薬という飲み薬で治療するのが一般的です。
皮膚の状態によっては塗り薬を処方されることがあります。
発症から3日以内に投薬を始めると治りも早いといわれています。
見慣れない湿疹や、傷みを伴う湿疹がでたら、早めに病院で診てもらってください。
また、重症の場合は点滴による治療が有効とされています。
基本的には薬などの服用後、帯状疱疹の水ぶくれが破れ、かさぶたになった後、肌が綺麗になったら完治です。
帯状疱疹の予防
水疱・帯状疱疹のワクチンの写真
帯状疱疹の予防には「水痘・帯状疱疹ワクチン」を摂取すると効果があります。
日本では50代以上の方に2016年から認可されました。
子供の頃に摂取する水疱瘡のワクチンと同じですが、大人の帯状疱疹にも予防効果が確認されています。
まとめ
見慣れない湿疹が一列に身体に出ていたら帯状疱疹の可能性があります。
帯状疱疹は珍しい病気ではありません。
湿疹だからと放っておくと重症化してしまう危険性のある病気です。
早めにお医者さんに診てもらってください。
帯状疱疹が出ると、身体が疲れているサインです。
無理をせず、治療に専念しながらゆっくりと休むことが大切です。
特に、50代以上の方は水痘ワクチンで予防することが可能です。
まずは普段の生活から、疲れを溜めないことを心掛けて、帯状疱疹を予防してください。
サムネイルの写真はJohn Pozniak様に帰属しています。
水疱・帯状疱疹のワクチンの写真は様に帰属しています。