この記事を読むのに必要な時間は約5分です。
街中でよく見かける月極駐車場。
なぜ「月極」と書いてなぜ「つきぎめ」と読むのでしょうか？
それは、「極」という漢字が約束するという意味だからです。
今回は「月極」をなぜ「つきぎめ」と読むのか由来や使い方をまとめてみました。
このページの目次
「月極」を「つきぎめ」と読む由来
「月極」は正確には「月極め」と書き、送りがなの「め」が必要です。
略式表記で「め」が省略され、「月極」だけで「つきぎめ」と読まれています。
最近では「極める」を「きわめる」と読むことが多く、「決める」の意味で使われることはあまりありません。
1900年代半ば頃までは「極める」と書いて「きめる」と読み、よく使われていました。
「極」は「決」の別表記で、約束や規約など同じような意味になります。
「月極」の意味は？
「月極」は「1ヶ月単位で決める約束」という意味になります。
月極駐車場は”決まった金額で1ヶ月間借りる約束をする駐車場”ということになります。
他にも新聞は月極購読になりますし、保育園などでは”月極保育”を行っている場合もあります。
目にする機会が多いのは「月極駐車場」ですね！
「極める」の他の使い方
「極める」と書いて「きめる」と読むケースは最近ではほとんど見かけません。
そのほとんどが「決める」に置き換わっています。
「取り決め」は昔は「取り極め」と書かれていました。
相撲の決まりての一つとしても「極め出し」という技があります。
昔は「決める」を「極める」と書いていた名残りがまだところどころに残っています。
辞書で「決める」と「極める」を調べてみた！
国語辞典で「決める」と「極める」を引いてみました。
すると「決める/極める」と併記されています。
今では同じ意味で使われていて、日常的には「決める」と使うことが一般的なようです。
月極駐車場だけかなり特殊な使い方をされています。
インターネット辞書でも「極める」と「決める」を調べてみた！
インターネット辞書で「決める」と「極める」を調べてみると、
両方の辞書で「極める」と「決める」は同じ項目のところにありました。
「月極」と「月決め」も調べてみた！
今度は国語辞典で「月極」と「月決め」を調べてみました。
なんと！
手元にある国語辞書には「月決め」は載っていませんでした。
「月極」は載っていました。
例文には「月極駐車場」とあります。
今では「極める」を「きめる」と使うのは月極駐車場ぐらいしかなさそうです。
インターネット辞書で「月極」と「月決め」も調べてみた！
インターネット辞書で「月極」と「月決め」を調べてみると、
コトバンクもweblioも「月決め」では結果が出てきませんでした。
両方とも「月極」または「月極め」しか掲載されていません。
しかも、「月極」の例文には「月極で駐車場を借りる」と載っています。
パソコン変換で「きめる」を変換すると？
パソコンの変換で「きめる」を変換してみました。
私のパソコンでは「きめる」と打つと「決める」が第一候補、「極める」が第二候補で出てきます。
優先度として「決める」の方が高いようです。
確認のためにスマートフォンでも調べてみましたが同じ結果です。
パソコンで「つきぎめ」を変換すると？
「つきぎめ」を変換すると「月極」が第一候補、「月極め」が第二候補、「月決め」が第三候補に挙がっています。
スマートフォンの変換では送りがなの付いた「月極め」が第一候補で「月極」、「月決め」の順番になりました。
やはり「月極」だけが特殊な使われ方をしているのが分かりました。
「極める」が使われている言葉を調べてみた！
他に「極める」が「月極」以外で使われているような言葉はないのか思い付く限り調べてみました。
「取り極め」「極め事」「週極め」「極まり手」「極め所」「極めの一言」など。
いろいろ調べましたが、”載っていない”か”「決める」と併記されている”のどちらかでした。
結果「極」を「極める」と使うのは「月極」と相撲の決まり手の「極め出し」の2つしか見つけることができませんでした。
現代では「極める」を日常生活で使うのは「月極駐車場」ぐらいしかありません。
もし他に使い方を知ってらっしゃる方がいればコメント頂けたら嬉しいです。
まとめ
「月極」は「つきぎめ」と読む由来は、「月極め」の送りがな「め」が略された表記だからです。
正確には「月極め」と書き、送りがなの「め」が必要になります。
「極」には「決」と同じ意味で使われることが多く、約束や規約などの意味があります。
国語辞典で調べてみるとほとんどの場合「極める」と「決める」は併記されています。
パソコンの変換でも「決める」の方が「極める」よりも優先的に変換されます。
今では「極める」と書いて「決める」と同じ意味で使われることはほとんどありません。
「月極駐車場」と相撲の「極め出し」以外には見つけることができませんでした。
「月極駐車場」はかなり特殊な使われ方をしていることが分かりました。